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KNOWLEDGE OF SKIN CARE
VOL.
64
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夏の肌荒れ・粉吹き乾燥の原因とガサガサ顔のスキンケア対策方法

「夏なのに、なぜか乾燥して粉を吹く…」「肌が荒れて顔がガサガサする…」

意外かもしれませんが、実は夏こそ注意が必要!
夏ならではの、肌荒れや乾燥に繋がる原因があるのです。

今回は夏に起こる肌荒れや粉吹き乾燥の原因と、スキンケアでの対策方法を解説します。 原因と対策を知ることで、夏でも乾燥知らずの肌を手に入れましょう!

そもそも肌荒れ・皮膚の粉吹き乾燥とはどんな状態?

皮膚のバリア機能の説明イラスト

肌荒れが起きている状態の皮膚は、バリア機能が低下している状態です。

バリア機能とは皮膚を外部刺激から守ったり、皮膚内の水分を適切に保ったりする機能のこと。

バリア機能が低下すると皮膚は乾燥し、ひどい時には粉が吹いたようになることもあります。

ここでは、肌荒れや乾燥した状態の皮膚に見られる特徴を解説します。

角質層の水分量が少ない

皮膚の断面図

肌荒れや乾燥した状態の皮膚は、角質層の水分量が低下している状態です。

角質層とは、皮膚のもっとも外側にある厚さ約0.02mmの非常に薄い膜のこと。

角質層は、健康な状態であれば約20~30%の水分が含まれています。

水分量が20~30%を下回った皮膚は、かさつきが気になるようになり、乾燥からバリア機能の低下に繋がります。

皮脂量が少ない

乾燥した皮膚の断面図

肌荒れや乾燥した状態の皮膚は、水分量だけでなく皮脂量も少ないのが特徴です。

皮脂とは、毛穴内部の皮脂腺から分泌される脂分のこと。
皮脂は汗と混じり皮脂膜となることで、バリア機能を構成するひとつとなります。

皮脂膜にはバリア機能と同じように、外部の刺激から皮膚を守ったり、皮膚内の水分を蒸発しにくくしたりする働きがあります。

皮脂量が少なくなるとバリア機能は低下し、肌荒れや皮膚の乾燥を引き起こします。

皮膚のバリア機能が低下している

ここまで解説したように、肌荒れや乾燥した状態の皮膚は、当然バリア機能も低下しています。

バリア機能が低下すると、内部から水分がどんどん失われていき、皮膚の乾燥が進みます。

十分なケアがされずに乾燥が進めば、粉吹きや肌荒れを招くことにも繋がります。

バリア機能の低下には、水分量や皮脂量が少ないことだけでなく、様々な原因が考えられます。

冬だけでなく夏にも皮膚が乾燥するのには、暑い季節ならではの原因があります。 次は夏に肌荒れや皮膚の乾燥が引き起こされる、原因について見てみましょう。

夏の肌荒れや皮膚の乾燥・粉吹き【7つの原因】

鏡で自分の肌を困った顔で見る女性

夏は空気の湿度も高く、汗をかくことも多くなります。
そのため、気が付かないうちに皮膚の乾燥が進んでいることも…

夏に多い、肌荒れや皮膚の乾燥・粉吹きの原因を解説します。

紫外線のダメージ

太陽が輝く青空

夏は一年の中で、最も紫外線が強くなる季節。「ついうっかり日焼けしてしまった…」なんてことはありませんか?

日焼けをした皮膚は水分を保ちにくくなり、乾燥を招くことがわかっています。

それだけでなく、紫外線は皮膚のバリア機能を低下させる原因の一つ。
紫外線のダメージは、夏の肌荒れや皮膚の乾燥を引き起こす、大きな原因になっています。

エアコンの使用による、空気の乾燥

設置されたエアコン

気温の高い夏場には欠かせないエアコンですが、実は空気を乾燥させる原因になります。

空気は、温度が高いほど多くの水分を含むことができます。
そのため、冷房の使用で室内の温度を下げることは、湿度の低下にも繋がるのです。

夏だからと油断していると、空気の乾燥から皮膚の水分量低下を引き起こしてしまいます。

汗をかくことによる、体内の水分不足

自然の中、ペットボトルから水を飲む女性

気温の高い夏場は、体温を調節するために多量の汗をかきます。
汗をかくことで体内の水分が不足すると、皮膚の水分量低下にも繋がります。

身体だけでなく皮膚のためにも水分補給が大切になりますが、湿度の高い梅雨時期は要注意。

のどの渇きを感じにくいため、気が付かないうちに水分不足になっているかもしれません。

汗をかくことによる、皮膚の水分不足

乾燥肌の皮膚の断面図

汗が原因で起こる水分不足は、体内だけでなく皮膚表面でも起こります。

汗を多量にかくことで、皮膚を保護・保湿する役割を持つ皮脂膜が流れ出し、バリア機能の低下に繋がります。

また、汗が蒸発する時に皮膚の水分を奪うため、皮膚の乾燥を引き起こすのです。

汗をそのままにしておくと、汗そのものが刺激になることもあります。肌荒れを防ぐため、汗をかいたらこまめに拭きとりましょう。

マスクによる皮膚の蒸れ

マスクを手に持つ女性

ただでさえ通気性が悪く、蒸れやすいのがマスク。

特に夏場は汗の分泌も増えるため、マスクの中は高温多湿でお風呂場のようなものです。

一見皮膚は水分が多く潤っているようにも見えますが、マスクを外した瞬間水分はすぐに蒸発して、皮膚は乾燥した状態に。

また、蒸れてふやけた皮膚はバリア機能が低下し、摩擦などの外部刺激にとても弱くなってしまいます。

不十分なスキンケアによる保湿不足

皮膚のべたつきが気になるからと、スキンケアを怠りがちではないでしょうか。

気温の高い夏場は汗や皮脂の分泌が増えて、皮膚の表面は潤っているように見えます。

しかし紫外線やエアコンなどが原因で、皮膚の内部では乾燥が進んでいるということも。

保湿ケアの不足が続くと、皮膚の乾燥や粉吹き、肌荒れに繋がってしまいます。

洗い過ぎによる皮脂の流出

顔を洗う男性

汗や皮脂でべたつきが気になるからと、洗い過ぎてはいませんか?

皮膚を清潔に保つことは大切ですが、適度な皮脂は健康なバリア機能に欠かせません

洗う回数が多かったり、さっぱりしたいからと洗浄力の強い洗顔料を使ったりするのは禁物。
本来皮膚に必要な皮脂まで流してしまいます。

洗い過ぎによる皮脂不足から、皮膚の乾燥や粉吹き、肌荒れに繋がってしまいます。

ガサガサ顔に!スキンケアによる対策方法

スキンケアする女性

夏の肌荒れや皮膚の乾燥・粉吹きを予防するために、スキンケアで対策をしましょう。

ここでは、ガサガサ顔にならないための、効果的なスキンケアを解説します。

洗顔は適度に

本来皮膚に必要な皮脂や水分を流し過ぎないように、洗浄料を使用しての洗顔は朝・夜の2回までが望ましいでしょう。

夏には汚れ落ちの良い洗顔料を使いがちですが、洗い過ぎはガサガサ顔の原因に。

洗浄力は強すぎず、適度な洗浄力のものがおすすめです。

摩擦は皮膚のバリア機能を低下させるため、たっぷりの泡で優しく洗います。

すすぎに使うお湯は熱すぎると皮脂が流れてしまい、冷たすぎると汚れ落ちが悪くなります。
人肌程度のぬるま湯を使って洗い流しましょう。

スポーツなどで汗をたくさんかいたりと、どうしてもべたつきが気になる場合もあると思います。 そんな時は、洗浄料を使わずにぬるま湯で流すだけでも、ある程度の汚れを流すことができます。

十分な保湿ケアを

保湿クリーム

夏の肌にも水分と油分の保湿は欠かせません。

化粧水で水分を補ったあとは、乳液やクリームなど油分の含まれているアイテムで、水分の蒸発を防ぎましょう。

簡単に済ませたいからと化粧水だけでスキンケアを終わらせてしまうと、皮膚の水分が蒸発しやすくなってしまいます。

乳液やクリームに含まれる油分は皮膚を柔軟にし、ガサガサ顔になるのを防ぎます。

「べたつきが気になる」「たくさん重ねるのはちょっと…」という人は、油分の少ないジェルタイプのアイテムや、オールインワンのアイテムを試してみるのがおすすめです。

日焼け止めは必須

手に日焼け止めを塗る女性

夏の強い紫外線から皮膚を守るために、日焼け止めは毎日必ず塗りましょう

短時間の外出はもちろん、室内であっても紫外線は入り込んできます。
効果的な塗り方は、以下を参考にしてみて下さい。

  • 日焼け止めの使用量はパッケージに記載してある使用量を守る
  • 2~3時間ごとに塗り直す
  • 汗をかいたり、タオルで拭ったりしたら塗り直す
  • おでこ、鼻、頬などの紫外線が当たりやすい所は二度塗りする

日焼けは皮膚の角質肥厚の原因にも。角質肥厚とは、角質層を厚くすることで皮膚を守る防御反応のこと。厚くなった皮膚はスキンケアが浸透しにくく、乾燥に繋がります。

夏の肌荒れや皮膚の乾燥・粉吹き対策に!おすすめ化粧品成分

さまざまな化粧品容器

スキンケア効果をさらに高めるために、化粧品成分にも気をつけてみましょう。
ここでは肌荒れや皮膚の乾燥・粉吹き対策におすすめの成分を解説します。

洗浄成分

洗い過ぎによる皮膚の乾燥には、洗い上がりの優しい「洗浄成分」がおすすめです。

  • ラウレス-4カルボン酸Na
  • ココイルグルタミン酸Na
  • ラウロイルメチルアラニンNa
  • コカミドプロピルベタイン

いわゆる石油系や硫酸系と呼ばれる洗浄成分は、過度に洗浄力が高く潤い成分まで奪ってしまいます。

保湿成分

水分不足による皮膚の粉吹き乾燥には、「保湿成分」がおすすめです。

  • セラミド
  • ヒアルロン酸Na
  • 水溶性コラーゲン
  • 乳酸Na
  • PCA-Na
  • グリセリン
  • ヘパリン類似物質

保湿成分として特におすすめなのが「セラミド」です。
日焼けによって低下したバリア機能を改善し、乾燥や肌荒れを予防する効果が期待できます。

抗炎症成分

肌荒れや日焼け後の皮膚の炎症には「抗炎症成分」がおすすめです。

  • グリチルリチン酸2K
  • グリチルレチン酸ステアリル
  • アラントイン
  • ヨクイニンエキス
  • トラネキサム酸

まとめ

夏に起こる肌荒れや、ガサガサ・粉吹き乾燥肌について解説しました。

意外ですが、夏は皮膚の乾燥に繋がる原因が多くあります。

原因となる行動を避けるだけでなく、スキンケアにも力を入れることで、健康な皮膚を保つことが可能です。

今回解説した方法を、ぜひ日常に取り入れてみて下さい。暑くてジメジメしたべたつき肌が嫌な時期ですが、しっかりスキンケアして夏の肌荒れを乗り切りましょう!

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