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天気が悪いから…冬場で寒いから…といって、紫外線対策がおろそかになっていませんか?
肌が劣化する大きな要因である紫外線は、一年中降りそそいでいます。
美しい肌を維持するためには年間を通した紫外線対策が必要です。
ただ、肌の調子は変化するため、ずっと同じケアを続けるよりはそのときどきに合わせた対策を取るのがベスト。白クマ博士とネコ助手が天候や季節に合わせた紫外線対策の解説をするのでぜひ参考にして下さい。
天気が悪い日や冬場は紫外線に対して油断しがち。では、実際どのくらいの紫外線が降りそそいでいるのでしょうか?天候別、季節別の紫外線量を見てみましょう。
快晴の日の紫外線量を100%とすると、天候別の紫外線量は次の通り。
快晴と比べると曇りや雨の日の紫外線量は減りますが、ゼロになるわけではありません。
さらに雲と雲の間から太陽の光が指すような時は雲からの「散乱光」が加わります。
雲から反射した光が増える分、快晴の時よりも実際に受ける紫外線量が多くなる場合があるので注意が必要です。
季節による紫外線量の変化をたどると、3月頃から増え始め、5月から8月にかけて最も多くなります。
その後は徐々に減っていきますが、紫外線量がゼロになる季節はありません。
紫外線量が最も多い夏を100%とすると、シワやたるみの原因になるUV-Aが降りそそぐ量は次の通り。(紫外線量が多い5、6月も夏としてカウントしています。)
注意したいのは紫外線の比較的少ない春先。
一般的に春先の肌には紫外線防御効果のあるメラニンが蓄積されておらず、紫外線の影響を受けやすいとされています。
「まだ寒いから大丈夫」と手を抜いていると、気が付かないうちに紫外線ダメージが蓄積されてしまうことも。
紫外線が私たちの肌にもたらす影響として一番イメージしやすいのがシミ。しかし、紫外線が肌に与える影響はシミだけではありません。
「肌の老化原因の8割は紫外線」と言われるように、様々な悪影響を引き起こします。
具体的にどのような悪影響が起こるのかを見てみましょう。
強い日差しを浴びると肌は日焼けをします。日焼けは実はやけどの一種と知っていましたか?
軽度の場合は赤くなったりヒリヒリした痛みを感じたりする程度ですが、ダメージが深くなると水ぶくれになる場合も。
このように肌が赤く炎症を起こしたり、水ぶくれになったりした状態を「サンバーン」といいます。
日焼けをすると肌はメラニンという褐色の色素を作り出します。
この肌が褐色や黒くなった状態を「サンタン」といいます。
サンタンは、シミや色素沈着とは違い、一時的な肌色の変化です。通常はターンオーバー(肌の生まれ変わり)によってメラニンが垢となってはがれ落ち、自然と元の肌色に戻ります。
メラニンは紫外線のダメージから肌を守ってくれる、いわばフィルターのような役割を果たす一方、正常に排出されずに蓄積されるとシミ・色素沈着の原因になってしまいます。
さらには長時間紫外線を浴びるなどして過剰にメラニンが生成されると、メラニンの排出が追い付かず部分的に皮膚の内部に蓄積されてしまいます。これがシミの正体です。
肌に影響を与える紫外線にはUV-AとUV-Bの2種類があり、シミは波長が短いUV-Bが主な原因とされています。
シミや色素沈着の原因になるUV-Bに対して、波長の長いUV-Aは肌の奥深く真皮層まで届いてしまいます。
真皮層は肌のハリや弾力を保つ働きをする場所。
真皮層が紫外線によるダメージを受けるとシワやたるみの原因になってしまうのです。
真皮層はターンオーバー(肌の生まれ変わり)のサイクルが長く、5~6年の周期とされています。
ターンオーバーの周期が長い分、一度ダメージを受けると回復にも時間がかかってしまうのです。
一度できてしまったシミやシワを完全になくすのは難しいもの。最も効果的な対策は「シミやシワをそもそも作らせないこと」です。紫外線を浴びないことが肌の老化を防ぐ近道といえます。
紫外線対策の基本は「日焼け止めを塗ること」です。
しかし、実際に購入しようとしても「たくさんあって何を基準に選べばいいのかわからない」なんてことはありませんか?
ここでは天候や季節など使うシーンに合わせて日焼け止めを選べるように、それぞれの特徴を解説します。
ポイントをおさえて、自分にぴったりのアイテムを選べるようになりましょう。
日焼け止め製品に書かれている「SPF」や「PA」の表示。
SPFやPAは「どのくらい紫外線を防ぐ効果があるのか」を表しています。
日焼け止め選びでいちばん大事なポイントと言える指標なのでしっかりおさえておきましょう。
SPFは数値が高いほど、PAは+が多いほど紫外線を防ぐ効果が高いことを示しています。
一方、効果が高くなるほど肌への影響や圧迫感も気になりがち。大切なのは生活シーンに合った日焼け止めを選ぶことです。
なお、日焼け止めを塗る量が少ないと十分な効果が得られません。
パッケージに記載してある使用量の目安や、塗り直しの時間を守って使いましょう。
日焼け止めにはさまざまなテクスチャーのアイテムがあり、使用感もそれぞれ異なります。毎日心地よく使えるように好みのものを選びましょう。
油分が多くこっくりしたものは落ちにくく、水分が多く軽い使用感のものは落ちやすい傾向にあります。
・メイクなどで塗り直しが難しい顔は、落ちにくいクリームタイプやミルクタイプを
・塗り直しがしやすい腕や足などは、べたつきにくいローションタイプやジェルタイプを
中には洗顔料やボディソープでは落ちづらいアイテムもあるので、使用するシーンに応じて使い分けるのがおすすめです。
紫外線を防止する成分には「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の2種類があります。
少し難しく感じますが、2種類の違いを理解することで、自分によりぴったりな日焼け止めが選べるようになります。
紫外線吸収剤と紫外線散乱剤には、それぞれメリットとデメリットがあるので特徴を見てみましょう。
「自分は特に敏感肌ではない」という人は両方の成分が配合されたアイテムがおすすめ。
相乗効果で紫外線防止効果がアップするだけでなく、配合量が減らせることでそれぞれのデメリット解消にもなります。
では、日焼け止めの基礎知識をおさえたところで、天候ごとの対策ポイントを解説していきます。
日差しが弱い曇りの日や雨の日の対策はこれまであまり考えてこなかったという人が多いのではないでしょうか?それぞれの天気の特徴と対策を解説していきます。
晴れた日は地上に降り注ぐ紫外線量が最も多くなります。
どのくらいの時間にわたって屋外で活動するのかにもよりますが、数時間以上になる場合は最低でもSPF 30、PA+++の日焼け止めを選びましょう。
さらに、日焼け止めを塗ったとしても直射日光は避けることをおすすめします。帽子や日傘を活用して万全の対策を行いましょう。
一方、「外出する時は紫外線対策をしっかりしている」という人でも、意外に見落としがちなのが窓から差し込む紫外線。
特に、シワやたるみの原因となるUV-Aは窓ガラス越しでも侵入してきます。
室内で過ごす時でも軽めの日焼け止めを塗っておくと安心です。
窓ガラスに貼るUVカット効果のあるフィルムや、UVカット加工が施されたカーテンなども販売されているので、チェックしてみて下さい。
曇りの日は紫外線対策を忘れがちです。しかし、先程も解説した通り、曇りの日でも雲の状態によっては紫外線量も多く油断はNG。
特に、UV-Aは雲も通過する性質があるのでシワやたるみへの影響が避けられません。
晴れの日と同じように、数時間以上にわたって屋外で活動する場合には最低でもSPF 30、PA+++の日焼け止めを選びましょう。
肌の色が白く、紫外線による影響を受けやすい人は曇りの日でも帽子や日傘を活用することをおすすめします。
紫外線量は快晴の日の30%ほどと少なくはなりますが紫外線対策は必要です。大切なのは紫外線の強さだけでなく「肌が紫外線を浴びた量」だからです。
たとえ少ない紫外線量であっても蓄積されていけば、忘れた頃に肌ダメージとなって返ってくることも。
また6月は雨の日が多く油断しがちですが実は紫外線量は十分に多い月。やはり紫外線対策は年中必要です。
外出時は最低でもSPF 30、PA+++の日焼け止めを塗ることを基本としましょう。
紫外線カット効果のある晴雨兼用の傘を使うことで雨に濡れるのを防ぎながら紫外線も防御できます。
年間を通して変化するのは紫外線量だけではありません。私達の肌も季節とともに変化しているのです。
季節の移り変わりに合わせて紫外線対策も変化させましょう。
紫外線量は3月を過ぎた頃から急激に増え始めます。
春の肌は紫外線量が少ない冬を過ごしてきたことでメラニン量が減っており、乾燥も相まって紫外線に対する抵抗力が弱くなっている状態です。
一方、暖かくなって外出やイベントの機会も増え、紫外線を浴びる機会も増える要注意な季節。
春は、夏と同じくらいの紫外線対策を心がけましょう。
具体的には、数時間以上にわたって屋外での活動をする場合には最低でもSPF 30、PA+++の日焼け止めを、一日中活動する場合には最高値であるSPF 50+、PA++++を選ぶのがおすすめです。
また肌が乾燥してバリア機能が低下すると紫外線から受ける肌ダメージも大きくなる恐れがあります。紫外線対策と一緒に保湿ケアにも力を入れましょう。
夏は一年のうちで最も紫外線量が多くなる季節。5月から8月にかけてがピークです。
シーンに合わせて紫外線防止効果の高い日焼け止めを使用しましょう。肌との相性もありますが、SPF 50+、PA++++という最高値の日焼け止めを選ぶことをおすすめします。
さらに、一度日焼け止めを塗ったとしても、汗や衣類との摩擦で落ちやすいためウォータープルーフタイプのアイテムを選んだり、こまめに塗り直したりすることも重要になります。
日焼け止めだけでなく帽子や日傘、サングラスなどのアイテムも上手に活用しましょう。長そでを着るなどして肌の露出を控えるのも効果的です。
9月を過ぎる頃から紫外線量は少しずつ落ち着いてきますが、まだ油断はできません。
日焼け止めを基本として、気を抜かずに紫外線対策をしましょう。風の強い日も多いので、無理に日傘をさすよりは帽子で紫外線防御するのがおすすめです。
また、秋の肌は紫外線量の多い夏を乗り越えたことで、乾燥しやすい状態。乾燥はバリア機能の低下を招き、紫外線による影響も受けやすくなってしまいます。
紫外線対策とあわせて保湿ケアも行うことで双方向から防御しましょう。
冬は紫外線量が少ない季節ですが、ゼロになるわけではありません。
特にシワやたるみの原因にもなるUV-Aは季節による変動が少なく、12月であっても8月の半分程度は降り注いでいます。
また雪が降りやすい地方に住む人や、スキー・スノーボードに行く人は要注意です。直射日光に加えて、雪に当たった紫外線の80~90%は反射してきます。
アスファルトの場合は10%程度なので反射率の高さがうかがえます。特に新雪の場合は紫外線を強く反射するため、油断は禁物です。
また、冬は湿度が低く乾燥しやすい時期でもあるので保湿力の高い日焼け止めを使うのがおすすめです。
冬は美白ケアを始めるのにちょうどいいタイミングでもあります。
紫外線量が増え始める前から対策をスタートして、新たなシミができにくい肌に整えておきましょう。
紫外線対策で大切なのは「まずは紫外線を浴びないこと」と解説してきました。
しかし、それだけでは不十分。美しい肌のためにはスキンケアも同じくらい重要です。
美白ケアを行うことでシミを予防しましょう。また、美白だけでなく保湿ケアも大切。うるおいのあるみずみずしい肌は紫外線の影響を受けにくくなります。
ここでは美白ケアと保湿ケアにおすすめの成分を解説します。ぜひ化粧品選びに取り入れて日々のスキンケアに役立ててください。
まず前提として化粧品における「美白」とは、メラニン色素の生成を抑え、シミ・ソバカスを防ぐことをいいます。
生まれ持った肌の色以上に白くしたり、シミ自体を消したりするものではないことに注意しましょう。
「美白有効成分」とは、その効果を表示することを厚生労働省により認められた成分をいいます。
美白有効成分の代表的な働き方は大きく分けて3タイプあります。
それぞれの代表的な成分の例とともにご紹介します。
もしも、うっかり日焼けしてしまったら…早めに炎症を鎮めることが大切です。
日焼けをした後のスキンケアには「抗炎症成分」がおすすめです。抗炎症成分としては次の例が挙げられます。
日焼けをした肌は軽いやけどをした状態と同じ。まずは流水や濡れたタオルなどで、ほてりをやさしく冷やしましょう。
メラニンの生成は炎症に反応して引き起こされます。
できるだけ早く炎症を鎮めることができればメラニンの生成も早めに収まり、紫外線のダメージを最小限に食い止めることができます。
日焼けをした肌は水分量が低下して乾燥した状態になっています。赤みやほてりが落ち着いたら保湿をして肌に水分を補いましょう。
保湿に効果的な成分をご紹介します。
保湿成分として特におすすめなのが「セラミド」です。 日焼けによって低下したバリア機能を改善し、乾燥や肌荒れを予防する効果が期待できます。
今回は天候や季節ごとの紫外線量の変化とその対策について解説しました。
紫外線は一年中私たちに降り注いでいます。
肌の老化原因の8割は紫外線であることから、美しい肌と紫外線対策は切っても切り離せない関係といえるでしょう。
紫外線防御に加えて、美白、保湿などのスキンケアも重要です。
ぜひ今回の記事を参考に、あなたにぴったりの紫外線対策を見つけて下さいね!