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KNOWLEDGE OF SKIN CARE
VOL.
15
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セラミドとは?セラミドの効果と種類、成分名を徹底解説

最近、よく聞くようになった「セラミド」。肌を潤してくれるうれしい成分ですが、実は結構奥が深いのです。

今回の記事では、セラミドとは一体何か、どういった種類や成分名があるのか、白クマ博士とネコ助手が徹底解説します。

セラミドは皮膚のどこにある?

健康な肌の断面図

皮膚は一番表面に「表皮」があり、その表皮の中でも一番外側で、外界と接しているのが「角質層」です。

セラミドはこの角質層内に存在しています。人が潤いを保ったり外部からのダメージを防ぎ皮膚をすこやかに保つために生み出す成分の1つです。

人が生み出す潤い成分は主に3つに分けられます。三大保湿因子といい、

天然保湿因子(NMF)

主にアミノ酸が多く40%を占めます。次にPCA(ピロリドンカルボン酸)12%、乳酸塩12%、尿素7%、などで構成され、角質層の水分を保っています。

細胞間脂質

角層細胞の隙間を埋める脂質で、主にセラミド、脂肪酸、コレステロールで構成されています。角質細胞をきれいにつなぎ止め、水分の保持や外界からのダメージの保護といった「バリア機能」の役割を司っています。

皮脂膜

肌の表面を覆い、水分の蒸発を防ぐ、天然のクリームのような働きをします。外部刺激からの保護効果も担います。

この三大保湿因子が揃うと、キメの整った潤いあるモチモチ肌になるのです。

バリア機能が乱れると

肌のバリア機能

三大保湿因子のどれかがかけても肌は敏感な状態になり、乾燥、赤み、かゆみ、肌荒れなどを起こします。

NMFや皮脂膜はこれまでのスキンケア化粧品でも補えました。ただ、細胞間脂質だけは補うのが困難で、セラミドは微量でも大変高価なものでした。

それがバイオ技術の発達や動物や植物からもセラミド様物質が作られるようになり、身近なものになってきています。

もともとセラミドの生成が弱い人、加齢とともにセラミドの生産能力の下がってきた人など、敏感肌や乾燥肌が治らず困っていた人も、すこやかな肌を保てるようになってきたのです。

セラミドが減る原因

セラミドが減る原因としては、生まれつき生産能力の低い方、特にアトピー肌の方などはセラミドが不足しています。
次に加齢、です。年齢を重ねるとどうしてもセラミドの生産能力が減っていきます。50代で20代の約半分にまで減るとも言われています。

そしてもう1つの大きな原因が「乾燥」です。

洗浄力の強い洗顔料でゴシゴシとこするように洗っていたり、洗顔後の保湿ケアが十分でない場合、肌が乾燥し、セラミドも流出してしまうのです。
洗顔後は化粧水や乳液、クリームでしっかり潤いを与えることが重要です。

きちんとスキンケアはしてる、でも肌荒れが治まらないといった時は、セラミドを配合したスキンケア化粧品の出番です。

セラミド配合化粧品

鏡で肌を見る女性

セラミドを配合した化粧品は最近とても増えてきました。しかしどれも同じ効果かといえば、そうではありません。
先ほど言った植物由来のものや、バイオ技術で人のセラミドに似せて作られたセラミドなど、数種類あり、効果や価格も違ってきます。

セラミドの種類

セラミドは大きく分けて4種類に分類できます。「天然セラミド」「植物性セラミド」「疑似セラミド」「ヒト型セラミド」の4つです。 それぞれの特徴や効果、成分名を解説します。

天然セラミド

馬などの哺乳類から得られるセラミドで、動物性セラミドとも呼ばれます。人のセラミドと構造が近いため、肌によく浸透し、保湿効果も高いのが特徴です。欠点と言えば価格が高価なことです。
成分名は「ビオセラミド」「セレブロシド」「ウマスフィンゴ脂質」などと表示されます。

植物性セラミド

米ヌカやトウモロコシ、こんにゃく、ダイズ、桃などから得られるセラミドです。植物性セラミドは人の作るセラミドと少し構造が違うため、やや浸透力には劣ります。とはいえ高い保湿力は持っています。

メリットとしては価格が比較的安価で、コスパ重視の化粧品にも配合できることです。
植物性セラミドは基本的に「グルコシルセラミド」または「スフィンゴ糖脂質」と表示されますが、一部「コメヌカスフィンゴ糖脂質」「ユズセラミド」「パイナップルセラミド」「モモセラミド」など固有の名称を持っている植物性セラミドもあります。

疑似セラミド

疑似セラミドは人のセラミドに似せて、合成され作られる成分です。疑似セラミドはその他のセラミド(ヒト型セラミドなど)より効果が低いといわれていますが、価格が安価で、多く配合できるメリットもあります。

成分名としては「セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド」や「ヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミド」またアミノ酸系の疑似セラミドとして「ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)」などがあります。

特にアミノ酸系の疑似セラミドは高いヘアケア効果もあり、ダメージ補修成分としてヘアケアにもよく使用されます。

ヒト型セラミド

ヒト型セラミドとは酵母などを利用し、人の肌が作り出すセラミドに似せて作られたセラミドで、バイオセラミドとも呼ばれます。

人のセラミドに非常に近い構造をしていて、なじみや浸透性もよいセラミドです。それだけ効果も高いと言われています。
ネックとなるのは価格が高いと言うことですが、最近では比較的安価な化粧品にも配合されるようになってきました。

1点注意ですが、効果が出るか分からないほどごく微量だけセラミドを配合している製品もあると言うことです。全成分表からは配合濃度は分かりません。
コツとして、全成分表示は前の方に記載されているほど濃度が高くなっています。なるべく前の方にセラミドが記載されているものを選びましょう。

ヒト型セラミドの成分名などは後述します。

ヒト型セラミドの種類と効果

ヒト型セラミドも1つではなく、数種類存在します。それぞれ若干役割が違うので、それを解説します。

Memo

ヒト型セラミドの成分名と効果

  1. セラミドEOP(セラミド1)・・・バリア機能の維持、皮膚の弾力性付与
  2. セラミドNG(セラミド2)・・・高い保湿効果、毛髪に存在するセラミドに近い
  3. セラミドNP(セラミド3)・・・保湿効果、バリア機能のケア、毛髪ダメージ補修
  4. セラミドEOH(セラミド4)・・・保湿効果とバリア機能の維持
  5. セラミドAG(セラミド5)・・・保湿効果とバリア機能の維持、毛髪補修
  6. セラミドAP(セラミド6)・・・水分保持、バリア機能、ターンオーバーのサポート

主に化粧品に使用されるのはこれらのヒト型セラミドです。たいていの商品は1種類ではなく、複数種類を組み合わせて配合しています。

医薬部外品(薬用化粧品)の場合表示名が変わります。

通常の化粧品ではなく、医薬部外品の薬用化粧品に配合される場合、名前の変わるヒト型セラミドがあります。

  • セラミドNG(セラミド2)・・・N-ステアロイルジヒドロスフィンゴシン
  • セラミドNP(セラミド3)・・・N-ステアロイルフィトスフィンゴシン
  • セラミドAP(セラミド6Ⅱ)・・・ヒドロキシステアリルフィトスフィンゴシン

以上、3つが当てはまります。薬用化粧品かどうか、確認してから成分表示を見るようにしましょう。

セラミド配合化粧品を賢く選ぶ

敏感肌や乾燥肌の方がセラミド配合化粧品を選ぶ際は、やはり効果の高い「ヒト型セラミド」がおすすめです。

選ぶ際のコツですが、化粧品の中にはセラミドの配合濃度が記載されているものがあります。これだと安心して選ぶことができます。
また口コミも有効で、セラミドの効果がしっかり出るのか、参考になります。

肌の調子はライフスタイルにも左右される

セラミドが比較的気軽に使えるようになったからと言って、美肌の最大のポイントは食生活などのライフスタイルにあります。
適度な運動やバランスのよい食事、質の高い睡眠、など肌の調子が悪い時はライフスタイルを見直してみましょう。

ここまでセラミドについて解説してきました。セラミドが身近になり、敏感肌や乾燥肌でお困りの方の強い味方となってくれます。
ECサイトヘアハピではセラミド配合のスキンケア商品を揃えています。ぜひチェックしてみてください♪

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