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「最近、肌のくすみが気になる…」「なんだか肌がごわごわする…」
その肌悩み、もしかしたらターンオーバーの遅れが原因かもしれません。
この記事では、肌のターンオーバーを促進する化粧品成分と、その種類や効果について詳しく解説します。
まずは、ターンオーバーとはどういったものなのかを見てみましょう。
健康な肌を保つためには、正常なターンオーバーは欠かせません。しかしこのターンオーバーですが、「実はよく知らない」といった人も多いのではないでしょうか?
ここでは、ターンオーバーについて詳しく解説していきます。
私たちの肌は日々、新陳代謝によって新しく生まれ変わっているもの。そして最後には、古い肌である角質が垢となってはがれ落ちているのです。
この肌の生まれ変わりのサイクルが、ターンオーバーです。
ターンオーバーの周期は健康な肌で28日間といわれています。このサイクルは体の部位や年齢などによって個人差があるのが普通です。
加齢やストレスなどの原因でターンオーバーの周期が遅くなると、肌の生まれ変わりが滞って角質が厚くなります。
この状態では乾燥やくすみ、毛穴詰まりやニキビなどの肌トラブルを招く原因となります。
適切なお手入れでターンオーバーを促進することは、肌を美しく保つためには欠かせない要素です。
しかしターンオーバーの周期は、早ければ良いというわけではありません。
肌は外からの刺激や、紫外線などのダメージから身を守る「バリア機能」を持っています。
ターンオーバーが早すぎると細胞が未熟な状態で表面に現れるため、バリア機能が低下します。
バリア機能が低下した状態の肌は、外からの刺激に弱くなる可能性があるのです。
ターンオーバーは早すぎず遅すぎず、適切なペースで行われることが大切です。
では、どのような流れでターンオーバーは行われるのでしょうか?
肌は、大きく「皮下組織」「真皮」「表皮」という3つの層からできています。
ターンオーバーに関係するのは、一番外側である表皮の部分です。
表皮はさらに内側から「基底層」「有棘層」「顆粒層」「角質層」という4つの層に分けられます。
ターンオーバーは、表皮の一番内側にある基底層から始まります。
基底層で生まれた新しい細胞は成長しながら上に移動して行き、最終的には肌の表面である角質層にたどり着きます。 ここで、古い細胞は役目を終えて、垢として剥がれ落ちるのです。
ターンオーバーが遅くなると、以下のような肌トラブルが起こりやすくなります。
ターンオーバーにかかる日数は、年齢を重ねるにつれて少しずつ伸びていきます。
しかし、ターンオーバーが遅くなる原因はそれだけではありません。
ここでは、ターンオーバーが遅くなる原因だけでなく、なぜ乱れるのかを解説します。
対策方法についても一緒に見てみましょう。
ターンオーバーの乱れは年齢に関係なく、10代や20代の人でも起こります。
下記は、ターンオーバーが乱れる原因です。
紫外線によるダメージは様々ありますが、ターンオーバーを乱す原因にもなります。
日焼けをすると肌は炎症を引き起こし、そのダメージを回復させるためにターンオーバーが早まるのです。
肌の乾燥を感じるのは、肌表面の水分が不足しているサインです。この状態では、古い細胞がうまく剥がれずに残ってしまうことも。
新しい細胞が表面に出にくくなることで、ターンオーバーが滞るのです。
肌のためにと行っているスキンケアが、ターンオーバーの乱れに繋がることも。
必要以上に洗浄力が強い洗顔料を使っている人は、本来肌に必要な角質まで落としてしまいます。しかし洗い過ぎとは反対に、洗浄力が穏やか過ぎることも注意が必要。
十分な洗顔ができていないと、はがれ落ちるべき角質が留まる原因になります。
スキンケアをする時の、力の強さも要注意!ゴシゴシと摩擦が起こるような触り方は、肌に刺激を与えターンオーバーの乱れを引き起こします。
普段の生活習慣も、肌のターンオーバーに深い関係があります。
寝不足、運動不足、栄養バランスの偏り、喫煙などだけでなく、ストレスもターンオーバーが乱れる大きな原因の一つです。
肌のターンオーバーは、スキンケアや生活習慣を見直すだけで整えることができます。
下記は、ターンオーバーを整えるための対策です。
紫外線は肌にとって刺激になります。
日傘をさす、日焼け止めを塗るなどして紫外線を浴びるのを防ぎましょう。
うるおいのある肌は、ターンオーバーがスムーズに行われます。
化粧水やクリームなどを使って、肌の乾燥を防ぎましょう。
肌に必要のない角質や汚れを落とすことは、ターンオーバーを促すことに繋がります。
適度に洗浄された肌は、化粧水などもなじみやすくなり、保湿対策にも効果的です。
質の良い睡眠や栄養バランスの取れた食事は健康だけでなく、美しい肌にとっても欠かせないもの。
軽めの運動はリラックス効果もあり、ストレス解消におすすめです。
ターンオーバーを促進するためには、一体どんな化粧品成分を取り入れればいいのでしょうか?
普段のスキンケアにターンオーバーを促進する化粧品成分を取り入れて、効果的にお手入れをしましょう。
ここでは肌の細胞を活性化して、ターンオーバーを促進する効果のある化粧品成分について詳しく解説します。
レチノールとは、ビタミンAの一種の事。レチノールには、細胞の成熟を促進する効果があります。
肌の中には、ケラチノサイトという新しい肌細胞を作る役割の細胞があり、ビタミンAはケラチノサイトの働きを助けてくれるのです。
ビタミンAがあることで、ケラチノサイトはより早く成熟し、新しい肌細胞に生まれ変わる流れがスムーズになります。
ビタミンC誘導体とは、ビタミンCの安定性を高めてより浸透しやすい形にした成分です。
ビタミンC誘導体には、肌のコラーゲンの合成を促す効果があります。肌に必要な成分を生み出すことにより、ターンオーバーの促進にも効果が期待できます。
ただし、ビタミンC誘導体には皮脂の分泌を抑える効果もあるため、乾燥肌の人は注意して取り入れましょう。
ビタミンEの代表的な働きには、抗酸化作用と血行促進作用があります。特にターンオーバーに効果が期待できるのが、血行促進効果。
肌の栄養は血液によって運ばれるため、血行不良の状態ではターンオーバーが滞る原因になってしまします。
ビタミンEを取り入れることで血流が良くなり、ターンオーバーの促進に効果が期待できます。
プラセンタとは、豚や馬、羊などの胎盤から抽出した成分で、様々な美容効果が期待できるといわれています。
ターンオーバーに関しては、保湿効果や血行促進効果、新陳代謝を促進する効果があり、ぜひ積極的に取り入れたい成分のうちの一つです。
パンテノールとは、ビタミンB群の一種です。パンテノールには傷の治りを早くするといった効果や、新しい細胞の生成を促す効果があり、ターンオーバーが正常に働くのに役立ちます。
また高い保湿効果もあるため、肌の乾燥から起こるターンオーバーの乱れに効果的です。
酵母エキスとは、その名の通り酵母を原料に作られるエキスの事。
酵母エキスに含まれるアミノ酸には、新しい肌細胞を作ったり、傷ついた細胞を治したりする作用が期待できます。
また、酵母エキスにはビタミンB群が豊富に含まれている事も特徴です。
ビタミンB群には新陳代謝を促進する働きがあるため、乱れたターンオーバーを正常な状態に促し、肌トラブルを改善する効果があります。
ターンオーバー促進成分が分かったら、今度は肌の保湿や、角質を除去する効果のある成分についても見てみましょう。
ターンオーバーを整えるためには、不必要な角質を落とすことや、十分な保湿をすることも大切です。
ここでは、ターンオーバーを整えるために効果的な成分を解説します。
肌の乾燥から起こるターンオーバーの乱れには、「保湿成分」がおすすめです。
古い角質が剥がれないことから起こるターンオーバーの乱れには、「角質剥離成分」がおすすめです。
「角質剥離成分」は、本来はがれ落ちるはずの不要な角質の除去を促進する効果があります。
角層を除去する行為はリスクも伴うため、やり過ぎには注意が必要です。
この記事では、ターンオーバーの仕組みや、促進してくれる成分について解説しました。
効果的な成分を取り入れるだけでなく、洗顔や保湿など、いつものスキンケアもぜひ見直してみてくださいね。
正常なターンオーバーは、健康な肌には欠かせません。この記事を参考に、ターンオーバー促進化粧品を賢く取り入れて、美しい肌に生まれ変わりましょう!