- #ボディケア
- #エイジングケア
- #肌トラブル
- #乾燥肌
ふと目に入った指先や手の甲がカサカサ乾燥している…
手洗いやアルコール消毒の機会が増えたこともあり、手元の乾燥や手荒れに悩む人も多いのではないでしょうか?
何かと使う機会が多く、その上紫外線など外部の刺激に晒されやすい手は、体の中でも乾燥しやすい部位です。
手が乾燥する原因とその対策について、白クマ博士とネコ助手が解説します。
そもそも手の乾燥とはどんな皮膚の状態を指すのでしょうか?
ここでは手がカサカサして乾燥が気になる時、皮膚はどんな状態なのかを見てみましょう。
乾燥した皮膚は、適切な水分と皮脂のバランスが欠如している状態にあります。
本来健康な状態の皮膚であれば、皮脂腺という器官から皮脂が分泌され皮脂膜が形成されます。
皮脂膜は天然の保湿クリームのような役割で、皮膚内の水分の蒸発を防いでいます。
皮脂腺は全身に分布していますが、手は体の中でも皮脂腺が少なく乾燥しやすい部位です。
特に手のひらは汗が分泌される汗腺はありますが、皮脂腺はありません。
そのため手洗いや水仕事の度に皮膚に必要な皮脂が洗い流されると、さらに乾燥しやすくなってしまうのです。
皮膚の水分と皮脂が失われ乾燥すると、以下のような症状として現れることもあります。
バリア機能とは皮膚を外部刺激から守ったり、皮膚内の水分を適切に保ったりする機能のこと。
皮膚表面の細胞である角質層が健康な状態で、そこに天然の保湿クリームである皮脂膜が加わることで正常に働きます。
しかし何らかの理由でバリア機能が低下すると、内部から水分が失われて皮膚の乾燥が進みます。
乾燥した状態の皮膚は外部からの刺激を受けやすくなり、ひどい乾燥や、炎症からくる手荒れが起こりやすくなるのです。
乾燥や炎症がさらに皮膚のバリア機能を低下させ、悪循環に陥ってしまいます。
皮膚のバリア機能を低下させる一般的な原因として、以下のようなことが挙げられます。
皮膚の水分と油分を補い、バリア機能の低下を防ぐことが手の乾燥対策には重要です。
手の乾燥を防ぐには、まずは原因となる行動を改めることが最も効果的です。
ここでは手の乾燥を引き起こす実際の原因を解説します。
石けんやハンドソープを使った頻繁な手洗いは、本来皮膚に必要な皮脂や保湿成分まで洗い流してしまいます。
手洗いの回数が多いと、皮脂や保湿成分の不足から皮膚のバリア機能を低下させ、手の乾燥を引き起こす原因となります。
それだけでなく、手洗いの後に良く拭かず湿った状態のままでいることも注意が必要です。
手洗いの水分の蒸発とともに、肌の水分まで奪われてしまい、乾燥を促進させてしまいます。
感染症対策としてアルコール消毒をするようになってから、手の乾燥や手荒れに悩まされるようになった人も多いのではないでしょうか?
アルコールには消毒効果だけでなく、脂質を溶かす性質もあります。
当然、脂質である手の皮脂も取り除かれ、皮膚の乾燥に繋がります。
またアルコールは揮発性が高いため、蒸発する際に皮膚表面の水分も奪ってしまいます。
本来必要な皮脂や保湿成分を失った皮膚は、乾燥し荒れやすくなります。
食器用洗剤や洗濯洗剤には、汚れを落とすための洗浄成分として「界面活性剤」が含まれています。
界面活性剤には、油汚れを水に溶かし汚れを取り除く力があります。
洗い物で使用する洗剤は洗浄力を高めるため、界面活性剤が高濃度で配合されがちです。
そのため食器洗いなどの家事をする機会が多い人は、本来必要な皮脂や保湿成分を奪われやすく、結果的に手の乾燥や手荒れに悩まされることが多くなります。
家事に使用する洗剤だけでなく、入浴の際に使用する石けんやシャンプーにも注意が必要です。
洗浄力の強いものは、手の皮脂を取り除くだけでなく洗剤自体が刺激になることも。
手洗いや入浴の際に、熱いお湯を使っていませんか?
温度の高すぎるお湯は、本来必要な皮脂や保湿成分まで洗い流して、皮膚の乾燥を招きます。
また、熱いお湯は乾燥した状態の皮膚には刺激になるので、手荒れを促してしまいます。
特に冬などの寒い時期は、寒さからお湯の温度が高くなりやすいので注意が必要です。
日常生活や仕事で指先を使うことが多い人は、その作業が手の乾燥を引き起こす原因の一つになります。
特に紙幣や段ボールなどの紙類、衣類などの布類は指先の油分が奪われやすく、乾燥に繋がります。
また最近では、パソコンのキーボードやスマートフォンの使い過ぎによる指先の乾燥に悩む人も増えています。
紫外線による皮膚のダメージや、季節による空気の乾燥も、手が乾燥する原因の一つです。
特に手の甲は「日に焼けやすい」「乾燥した空気に晒されやすい」など、環境の変化による影響を受けることが多い部位です。
日に焼けた状態の皮膚はバリア機能が低下し、必要な水分を保てなくなったり、外部刺激に弱くなったりします。
また空気の乾燥により湿度が下がり空気が乾燥すると、皮膚の水分も蒸発しやすくなります。
このように紫外線や空気の乾燥など、外的な要因に晒されやすい手の皮膚はとても乾燥しやすいのです。
手の乾燥や手荒れに対する最も効果的な予防方法は、皮膚に必要な水分や皮脂を失わないこと。
そしてもし手洗いなどで失ってしまった場合は、水分と油分をすぐに補う事です。
指先、手のひら、手の甲と、どの部位に対しても有効な対策です。
ここでは手の乾燥や手荒れを予防するための、具体的な方法を解説します。
乾燥がひどくなって手荒れにまで進行してしまわないように、これから紹介する方法をぜひ試してみてください。
食器洗いや洗濯などの水仕事をする時には、ゴム手袋を使うことをおすすめします。
水や洗剤は皮膚に必要な皮脂や保湿成分を洗い流し、乾燥しやすい状態にしてしまいます。
ゴム手袋をつけて作業をすれば、皮脂や皮膚の保湿成分が流れるのを防ぐことができます。
また、洗浄力の高い洗剤はそれ自体が皮膚の刺激になることがあります。
ゴム手袋の使用により洗剤を直接触らずに済むことで、手の皮膚を刺激から守る事ができます。
入浴や手洗いの際に温度の高いお湯を使用するのは避けましょう。
温度の高すぎるお湯は、本来必要な皮脂や保湿成分まで洗い流して、皮膚の乾燥を招きます。
入浴であれば38度~40度を目安にしましょう。
手洗いであれば人肌程度のぬるま湯で行うことが望ましいです。
紫外線ダメージによる皮膚の乾燥を防ぐため、手も紫外線対策をしましょう。
日焼けをした皮膚はバリア機能が低下して、乾燥しやすくなったり、外部刺激に弱くなったります。
顔だけでなく、手にも日焼け止めを塗ることで紫外線の影響から皮膚を守る事ができます。
汗をかいたり、手を洗ったりした時には、紫外線防止効果が弱まってしまうため日焼け止めを塗り直しましょう。
手の甲まで覆うことができる長袖や、紫外線カット効果のある手袋なども併せて使うと効果的です。
特に車を運転する時のうっかり日焼けに注意しましょう。 紫外線は窓ガラス越しにも入ってくるため油断は禁物です。
ハンドクリームなどの保湿剤を使って、こまめな保湿を徹底しましょう。
特に手洗いの後や水仕事の後は、皮膚に必要な皮脂や保湿成分が流れて乾燥しやすい状態になっています。
そのまま放置してはどんどん皮膚の乾燥が進んで、バリア機能の低下を引き起こします。
できれば手の水気をふき取った後、まだ手に湿り気が残っているうちに保湿剤を塗る習慣をつけましょう。
朝晩のスキンケアの際に、顔だけでなく手も一緒に保湿すると良いでしょう。
夜のハンドケアのアイテムとして、様々な素材の手袋が市販されています。
ハンドクリームを塗り、手袋をしたまま就寝することで、保湿効果を高めることができるというものです。
保湿効果の高いクリームはこってりとしたテクスチャーのものが多いため、そのままだとべたつきが気になります。
しかしクリームを塗った後に手袋をすることで、寝具にクリームがつくのを防ぎながらじっくり手の皮膚を保湿することができます。
保湿効果の高いシルク素材がおすすめですが、使用中の蒸れが気になる人は綿素材を選びましょう。
綿は通気性が良いので、心地よく使用することができるでしょう。
手の乾燥対策として、皮膚だけでなく、室内を適切な湿度に保つことも重要です。
いくら保湿ケアをがんばっても、室内の空気が乾燥した状態では皮膚の水分はどんどん失われてしまいます。
室内の湿度は、40%を下回ると皮膚の乾燥を感じやすくなるといわれています。
乾燥対策として加湿器などを使用して、40%~60%の湿度を保つのが望ましいでしょう。
濡れたタオルを干したり、お湯を沸かしたりすることも室内の乾燥対策に効果的です。
乾燥対策として「保湿をしましょう」と解説しました。
ここでは効果的なハンドクリームの塗り方と、ハンドクリームの選び方について見てみましょう。
しっかりと塗ったつもりでも、意外と塗り漏れがあるハンドクリーム。 手全体をくまなく保湿できる方法を解説するので、ぜひ試してみてくださいね!
途中でハンドクリームが足りなくなった場合は、適宜追加しましょう。 すべりを良くすることで摩擦になるのを防ぐことができます。
手の乾燥対策には必須のハンドクリームですが、種類が多すぎてどれを選べばいいのかお悩みではありませんか?
ここでは「悩み別」にハンドクリームの選び方を解説します。
皮膚の水分や皮脂不足から起こる乾燥が気になる人は、「保湿系」のハンドクリームがおすすめ。
セラミドやヒアルロン酸など、皮膚の水分保持に効果的な保湿成分が配合されているものを選ぶと良いでしょう。
クリームの主成分がミネラルオイルやワセリンなどの炭化水素油だと、皮膚の水分が蒸発するのを防ぐ効果が高いです。
乾燥がひどくなり、ひび割れやあかぎれが気になる人は、「ビタミン系」のハンドクリームがおすすめ。
ビタミン系のハンドクリームには、皮膚の再生を促すはたらきがある、ビタミンB2やビタミンEが配合されています。
ビタミンEには血行を促進して、皮膚の生まれ変わりであるターンオーバーを促す効果があります。
皮膚が厚くなってゴワゴワ、ガサガサが気になる人は、「尿素系」のハンドクリームがおすすめ。
尿素には硬くなった角質を分解して、柔らかくする働きがあります。
ただし、以下の場合は使用に注意が必要です。
これらの場合は尿素が刺激になり、皮膚への負担になって症状の悪化を引き起こす可能性があるため、使用は控えましょう。
ここでは主に保湿系のハンドクリームを選ぶ際に役立つ、おすすめの化粧品成分を解説します。
ハンドクリーム選びの参考にしてみてくださいね。
水分不足から起こる皮膚の乾燥には、「保湿成分」が配合されたものがおすすめです。
保湿成分として特におすすめなのが「セラミド」です。
乾燥によって低下したバリア機能を改善し、乾燥や肌荒れを予防する効果が期待できます。
「油脂」とは皮脂の主成分の油性成分で、皮膚になじみやすく角質層の柔軟効果が高いのが特徴です。
そのため、硬くなった皮膚を柔らかくする効果に優れています。
油脂の仲間ではありませんが、角質柔軟効果のある油性成分として「ホホバ種子油」もおすすめです。
油脂ほどの柔軟効果は期待できませんが、油脂よりも酸化しにくいという利点があります。
「炭化水素油」とは油性成分の一種で、水になじまないのが特徴です。
そのため、皮膚から水分が蒸発するのを防ぐ効果に優れています。
石油由来のミネラルオイルやワセリンは一部で悪者にされがちですが、問題があったのは昔の精製技術が低く不純物が多かった時の話です。
現在では精製技術も上がり、良質な油性成分となっていますよ♪
炎症から起こる手荒れには、「抗炎症成分」が配合されたものがおすすめです。
これらの成分が配合されたハンドクリームを使用しても手荒れが直らない場合は、皮膚科へ行って薬を処方してもらいましょう。
手は皮脂が少ないことや、外部環境に晒されやすいことから、とても乾燥しやすい部位です。
手の乾燥対策で大切なことは、そもそも手の皮脂や保湿成分などうるおいを失わないこと。
そして手洗いや水仕事でうるおいが失われた時には、適切に保湿をすること。
この二つがとても重要です。
手のケア方法について、詳しく解説しました。ぜひ手をいたわってあげて、白く透き通るような美しい手を目指してくださいね!