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乾燥肌と肌荒れは、両方同時に現われることが多い肌トラブルです。
「すべての肌トラブルは乾燥が原因」といわれるように、肌荒れを治すにはうるおいを与えることが必要です。
本記事では、乾燥肌荒れの治し方と肌荒れをケアするおすすめクリームを紹介します。
乾燥肌荒れを治すために、まず原因から見ていきましょう。
乾燥による肌荒れは、バリア機能が低下することで起こりますが「なぜバリア機能が低下してしまうのか」その原因を知らないと肌荒れを治すことはできません。
皮膚科で肌荒れ治療はできますが、処方薬で治しても根本原因が変わっていないとまたくり返してしまいます。
「乾燥肌荒れ=バリア機能の低下」となる主な原因を以下にまとめました。
洗顔後何もつけないまま放置したり、化粧水だけつけたりするスキンケアだと大人の肌は乾燥してしまいます。
乾燥肌は肌の水分量が少ないため、スキンケアで水分を補いながら水分蒸発を防ぐケアが必要です。
水分蒸発を防ぐには乳液やクリームなどのアイテムが効果的です。
バリア機能が低下する原因のひとつには過度な洗顔が挙げられます。
1日2回の洗顔でも、洗浄力が強すぎる洗顔料やスクラブ、AHA配合の洗顔料の使用により、角質層が薄くなるとバリア機能の低下につながります。
AHAとは、グリコール酸や乳酸のことで、フルーツ酸ともいわれています。週に1~2回の角質ケアや脂性肌には使いやすい成分ですが、乾燥肌や敏感肌には刺激になりやすいため注意が必要です。
過度に紫外線を浴びるとシミができるだけでなく、乾燥やバリア機能の低下につながります。
海やプールに行ったあと、肌が乾燥したり荒れたりした経験はありませんか?
日焼けして肌がダメージを受けると、回復するまで長い期間がかかってしまいます。
40代以降になると閉経に向けて、女性ホルモンが急激に減少し、今までに以上に皮膚の乾燥やツヤの無さ、ハリ不足を感じ始めます。
同時にバリア機能が低下して、乾燥肌荒れを起こしやすくなります。
参考資料:厚生労働省 働く女性の心とからだの応援サイト
睡眠不足や偏った食生活を続けていると、肌の新陳代謝が低下し乾燥や肌荒れにつながりやすくなります。
睡眠不足が続くと自律神経の乱れから肌荒れを起こしやすく、偏った食生活はスムーズなターンオーバーの妨げになることもあります。
コロナ禍からマスク生活が数年続き、日本ではまだまだマスク着用している人が多いのが現状です。
マスクをすることでの摩擦や蒸れが原因で、肌荒れになりやすいのは広く知られていますが、免疫が低下することでの肌荒れも示唆されています。
皮膚科医を対象におこなった調査によると、コロナ禍以前と比較し肌トラブルでの来院が増加傾向になっています。肌荒れ、ニキビ・吹き出物、湿疹、かゆみ、赤み、という順でのトラブルが多いというデータがあります。
参考資料:PR TIMES
肌荒れを治すには、バリア機能を整えることが必要です。乾燥による肌荒れを治すための正しいスキンケア法や、生活習慣のポイントをお伝えします。
スクラブやAHAを配合した洗顔料は避け、うるおい成分が配合されたしっとりとした洗い上がりの洗顔料がおすすめです。
洗顔時の摩擦も厳禁で、洗顔料をしっかりと泡立て手早く洗い、極力肌摩擦を避けましょう。
グリセリンや植物油脂は、肌をやわらげしっとりと洗い上げてくれるため、洗顔料に入っているとうれしい成分です。
子供の頃は、何もつけなくても乾燥を感じにくいですが、大人になるとスキンケアが必要になってきます。
しかし化粧水だけやシートマスクだけの水溶性成分を補うスキンケアのみだと、肌の水分がどんどん蒸発し、乾燥してしまいます。
乾燥肌やバリア機能の低下を防ぐためには、油性成分が配合されている乳液やクリームが必須です。
「化粧水+クリーム」「化粧水+乳液+クリーム」というような、水溶性成分と油溶性成分をセットで使用し、手のひらで包み込むようにやさしくなじませましょう。
日焼け止めは夏だけ使用するのではなく、一年中おこなうのが基本です。
顔は常に外気にさらされているため、紫外線の影響を受けやすく、肌老化の原因にもつながります。
肌荒れ時や敏感肌のUVケア商品は、紫外線吸収剤フリーの商品がおすすめです。
SPF20~30あれば日常の紫外線は十分予防できますのでぜひ取り入れてみてください。
生活習慣を見直すならまず睡眠と食事に着目しましょう。
睡眠時には肌を修復する成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンは肌荒れ改善やターンオーバーを促進する働きがあり、美肌には欠かせないホルモンです。
眠りについた3時間前後から分泌されますが、眠りが浅かったり睡眠時間が短かったりすると十分な量が分泌されません。
良質な睡眠は肌荒れを予防し、美肌に導いてくれます。
また、肌荒れには食事で身体の内側からおこなうインナーケアもとても大切です。
栄養素 | 効果 |
---|---|
ビタミンA |
ターンオーバーを整え、肌の生まれかわりをスムーズにする |
ビタミンB群 |
皮脂分泌をコントロール、肌細胞を修復 |
ビタミンC |
紫外線ダメージを軽減、抗酸化作用 |
ビタミンE |
血行を促進、抗酸化作用 |
亜鉛 |
肌荒れを予防、たんぱく質の代謝をサポート |
ビタミンA、Eは油溶性成分なので、油分と一緒に摂取すると吸収が良くなります。
肌の保湿に期待できるアマニ油、エゴマ油、MCTオイルなどもおすすめです。これらのオイルは加熱には使用できないため、調理後の料理にかけるか、飲み物に混ぜて摂取しましょう。
40代以降の女性ホルモンの減少や更年期は、誰もが通る道で避けることはできません。
卵巣機能の低下とともに美肌を支えていたエストロゲンが低下し、肌の水分量減少により非常に乾燥しやすくなります。
大豆に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きを持ち、肌の乾燥やハリを保つことに期待できます。
大豆イソフラボンは、1日に50mg程度摂取するのがおすすめです。
日本人の食生活は大豆由来の食品が多いので、意識して大豆イソフラボンを摂取してみてください。
マスク生活により低下した免疫力を上げることは、肌荒れ予防効果に期待できます。
免疫力を上げるためには以下の4つをおこなうことが効果的です。
強すぎる運動は一時的に免疫力を低下させる可能性があるため、適度な運動を続けることが大切です。
睡眠不足やストレスも免疫低下の原因になります。睡眠時間を確保し不要なストレスは手放すことをおすすめします。
体温を上げる温活は免疫力を向上させる、注目の美肌健康法です。
また、腸内環境を整えるには、発酵食品や食物繊維の摂取が効果的です。
参考資料:豊島ハートセンター
脱マスクといっても、花粉症の人や仕事柄手放せない人もいるでしょう。生活習慣で免疫力を上げて、肌荒れしにくい美肌を目指してくださいね。
スキンケア化粧品を選ぶときには、乾燥肌荒れに効果的な成分に注目してみましょう。
バリア機能や肌のターンオーバーを正常化することで、乾燥や肌荒れしにくい肌を目指せます。
乾燥や肌荒れに効果的な成分をくわしく見ていきましょう。
乾燥肌や敏感肌、肌荒れ時に一番おすすめしたい成分はヒト型セラミドです。
セラミドは肌本来が持っている天然の脂質成分で、肌の水分蒸発を防ぐ働きを持ちます。
またセラミドは、肌のバリア機能を支える非常に重要な成分です。
しかし、加齢とともにセラミドは減少し、50代になると20代の約半分程度まで減少することがわかっています。
足りないセラミドはスキンケアで補うことで、バリア機能をサポートし乾燥を防ぎ外的環境にも負けない肌作りを目指せます。
化粧品に配合されるヒト型セラミドは5種類あり、それぞれがターンオーバー、弾力、保水、バリア機能などの役割を担っています。そのため乾燥肌荒れには、1つの商品に複数のヒト型セラミドが配合されているものがおすすめです。
美しいうるおった肌を保つのに重要な「セラミド」これをスキンケアとして取り入れるだけでなく、サプリメントとして体内から補うことが可能になりました。乾燥や肌荒れ、肌が赤くなる敏感な肌の方などにおすすめです。
ヒアルロン酸は肌の保水力に優れ、みずみずしいうるおいを保つ成分です。
ヒアルロン酸は20歳を過ぎると減少し、30歳では約70%、50歳では約40%、60歳になると約25%しか生成できなくなります。
年齢とともに感じる乾燥肌荒れを予防するには、ヒアルロン酸が配合されているかどうかもチェックポイントです。
スクワランオイルは、無色透明のサラッとしたオイルで肌に浸透しやすい成分です。
深海鮫から得られる高品質のオイルとして使われてきましたが、今では植物性スクワランといって、トウモロコシやオリーブなどからも得られるようになりました。
酸化しにくく安定したオイルのため、敏感肌や肌荒れ時に使いやすく、美容オイルやクリームなどに使われています。
シア脂は、シアーバターの木の種子から得られる植物油脂です。
シア脂は半固形成分で融点が23~45℃と低く、体温で溶けてなじみやすいためクリームやバームに配合されています。
酸化安定に優れ、肌をやさしく保護してくれる乾燥肌荒れにおすすめの成分です。
乾燥からくる肌荒れのスキンケアは、クリーム選びがとても大切です。
うるおいを保ちながら肌を保護し、バリア機能をサポートするクリームを使い、肌を土台から整えていきましょう。
ここまで、乾燥肌荒れの対策法からおすすめの商品まで、紹介してきました。丁寧なスキンケアとおすすめ成分「セラミド」で乾燥肌荒れとお別れしましょう!