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KNOWLEDGE OF SKIN CARE
VOL.
33
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頬の赤みの原因は?正しいスキンケアで落ち着き肌へ

「頬の赤み」が気になり、メイクをしても完全にカバーできず困っている、ということはありませんか?

頬は顔の中でも面積が大きく目立ちやすいため気になりますよね。
頬の赤みを長引かせないためには、適切なスキンケアやNG行為を知っておくことが重要です。

今回は頬の赤みの原因や正しいスキンケア対策で落ち着いた肌へ導くケアを紹介します。白クマ博士とネコ助手が丁寧に解説するので困っている人はぜひ参考にして下さい。

頬の赤みの原因

鏡を見る女性

頬の赤みの原因にはどのようなものがあるのでしょうか?
主な原因2つを解説します。

肌の炎症・ニキビ

頬の赤みの原因として最も多いのが肌の炎症です。

外部からの刺激や、皮膚内部のトラブルによって肌の炎症が起きることで、毛細血管が拡張します。
皮膚内部に網目状に張り巡らされた毛細血管が拡張することで、全体的に赤みを帯びたように見えるのです。

頬は、他の部位に比べて毛細血管が集中しているため、赤みが出やすい特徴があります。

また、ニキビも肌の炎症を伴います。

ニキビの原因菌であるアクネ菌が毛穴の中で繁殖することで、毛穴周辺の肌も含めて炎症を生じさせます。
ニキビの発生源となっている毛穴の中心は膿がたまって黄味がかって見えますが、周辺の皮膚は炎症を起こして赤く変色します。

ニキビの中心にある膿が皮膚の深い部分にある場合は、赤い吹き出物のように見えます。近い場所にいくつもできると、赤みとして感じられます。

酒さ

酒さとは頬や鼻に慢性的な赤みが出る症状のことです。

皮膚表面の毛細血管が拡張して、さらにその周りに炎症が起こることで全体に赤みが広がります。
毛穴の周りにも炎症が起き、ポツポツと赤い吹き出物ができることもあります。

酒さの原因ははっきりとわかっておらず、遺伝などの先天的な要因や、生活環境などの後天的な要因が重なって発症するとされています。

先程解説した一般的な肌の炎症とはメカニズムが異なりますが、併発している場合もあり、自分で判断するのは難しいです。
酒さの疑いがある場合は早めに皮膚科を受診しましょう。

頬の赤みを引き起こす要因

ここからは肌の赤みを引き起こす要因を解説します。先天的な要因も絡む酒さではなく、一般的な肌の炎症にフォーカスして説明します。
日頃のケアや生活習慣で当てはまるものがないかチェックしましょう。

乾燥

乾燥肌のイラスト

乾燥は、肌の赤みを引き起こす代表的な要因です。

うるおいのある肌では、角層に十分な水分があるため柔らかく、動きに対して柔軟に形を変化させて対応できます。
しかし乾燥した肌では、水分量が低下した角層が硬くなり、ちょっとした動きで小さなひび割れが発生してしまいます。

顔は、喋ったり笑ったりするときに頻繁に動かす部位です。このような頻繁な動作によって角層の構造にひびが入り、外部からの異物の侵入を許してしまうのです。

そして、外部から侵入した異物に皮膚の免疫系が反応することで炎症が起き、頬の赤みにつながります。

マスクによる摩擦

頬はマスクが強く当たる部位です。
喋ったり表情を作ったりすることで肌とマスクがこすれて摩擦がかかります。さらに、マスクの中は呼気で蒸れた状態

蒸れた状態は、一見すると「うるおっているので肌には良い状態なのでは?」と感じられますが、ずっと高湿度な環境に置かれた肌の角層は構造が乱れてバリア機能が低下してしまうのです。

このような状態でマスクによる摩擦が加わると、表面に小さな傷が多発したような状態になります。この傷が炎症を引き起こし赤みとなって現れます。

肌に合わない化粧品

頬の赤みを引き起こす原因の一つとして、自分の肌に合わない物質との接触があります。

化粧水や乳液、メイク品などの化粧品は、安全性が確認された上で販売されていますが、万人に刺激やアレルギー反応が起こらないわけではありません。
大多数の肌では問題なくても、体質の違いで自分の肌には合わない場合があります。

自分の肌に合わない化粧品を使った場合、皮膚に浸透した成分に免疫系が反応し肌の炎症につながることがあります。

化粧品にはさまざまな成分が含まれます。単一の成分ではなく複数の成分がからむことで炎症が起きている場合もあり、自分で判断することはかなり難しいことです。

日焼け

陽を浴びる女性

海に行ったり、屋外でバーベキューをした際に日焼けして、肌に赤みが出た経験がある人は多いのではないでしょうか?

紫外線は、皮膚の組織にダメージを与えます。
特に、UV-Bと呼ばれるエネルギーの強い紫外線は皮膚の組織を破壊し、「サンバーン」と呼ばれる炎症を引き起こします。

ひどい場合にはやけどを負った時と同様の水疱ができることもあります。

赤みが出ることが特徴のサンバーンは、日焼け後に肌が黒くなるサンタンという現象よりも重症で、皮膚に含まれる遺伝子の損傷さえも引き起こします。

サンバーンは日焼けから8~24時間でピークに達し、その後も数日間は炎症による赤みが続きます。

加齢

年齢を重ねると皮膚の一番表面の組織である表皮がだんだん薄くなっていきます。

表皮が薄くなると、その下に通っている血管が透けて見えやすくなります。若い人よりも高齢の方のほうが、手の血管が見えやすいのはこのためです。

頬も同様に、薄くなった表皮を通して毛細血管が見えやすくなるため、赤みを感じやすくなるのです。

特に女性は男性より、もともと表皮が薄いため、中高年の女性は頬の赤みが出やすい傾向にあります。

頬の赤みが出やすい人は?

頬の赤みが出やすい人にはある特徴があります。
赤みが気になっている人は心当たりがないか確認してみましょう。

乾燥肌の人

乾燥肌の人は頬の赤みが出やすい傾向にあります。

乾燥肌の人は角層の水分量がもともと少ないか、減少しやすい特徴があります。そのため、表皮が硬くなりやすく、角層表面に小さなひび割れが発生しやすい状態となります。

すると、外部からの異物の侵入を許し、炎症につながってしまうのです。
通常は、炎症の原因が取り除かれたり、代謝されたりすれば赤みは数日程度でおさまるのですが、乾燥肌の人の場合はトラブルを繰り返しやすく、赤みが長引くことがあります。

敏感肌の人

敏感肌の人はわずかな刺激にも反応しやすい性質があります。

敏感肌の定義はあいまいではありますが、かぶれやすかったり、化粧品で肌荒れしたことがある人は該当する可能性があります。

刺激を感じた場所に炎症が起きやすい特徴があるため、特に頬など毛細血管が集中している部位は気になりやすいです。

「乾燥性敏感肌」という言葉があるように、乾燥しやすいことが原因で敏感肌になっているという人もいます。

頬の赤み対策で落ち着き肌へ!正しいスキンケアは?

スキンケアする女性

頬の赤みを落ち着かせるためには、正しいスキンケアが重要です。
大切なポイントを解説するので参考にして取り組んでみて下さい。

マイルドな洗顔

洗顔する女性

頬に赤みがあるからと言って、全く洗顔をしないのはNGです。
日中活動したときに付着した汚れや、自分から分泌される皮脂でさえ、肌に長時間乗せておくと変質し、刺激となります。結果として頬の赤みにつながってしまうので、洗顔は必ず行いましょう。

一方で、頬に赤みがある肌にはなるべく刺激を与えないことも重要。
そこで、マイルドな洗顔料を選んで洗顔するのがベストです。

マイルドな洗顔料を選ぶポイントとして、「弱酸性」かどうかに注目すると良いです。

一般的な洗顔料は汚れ落ちや製法の観点から、アルカリ性のものが多いです。一方、肌のpHはアルカリ性とは逆の弱酸性です。
健康な肌では、アルカリ性の洗顔料で洗ったとしても、その後に分泌される皮脂や汗の作用で弱酸性に中和されるのですが、頬に赤みが出ている場合はその作用がうまく働かない可能性があります。

弱酸性の洗顔料であれば、頬に赤みがある人でも使いやすく、刺激になりづらいためおすすめです。
また最近では「敏感肌用」や「肌の潤いを保つ」と謳う、敏感肌や乾燥肌に適した洗顔料も増えています。

頬の赤みがひどく、マイルドな洗顔料を使ってもしみる場合には、無理に洗顔料を使わず、30~32℃前後のぬるいお湯でなるべくこすらないよう丁寧に洗うようにしましょう。

徹底的に保湿

頬に赤みがあるときの最も重要な対策が保湿です。

肌を乾燥させてしまうと、頬の赤みを長引かせてしまうので徹底的に行う事が重要です。

保湿することによって肌を柔らかくして、表面にダメージを負いバリア機能が低下した肌の修復を待ちます。
次のような高保湿成分が含まれるアイテムがおすすめです。

  • セラミド
  • ヒアルロン酸
  • コラーゲン

保湿成分があまり含まれていない化粧品をいくらたくさんつけても、すぐに乾燥を招いてしまいます。
クリーム1本だけでも良いので、高保湿成分を含むアイテムを用意しましょう。

なお、「徹底的に保湿するのが重要」とはいえ、シートパックはおすすめしません。シートの繊維が刺激になるため、頬の赤みが引いてから使いましょう。

マスクの摩擦を避ける

様々な色のマスク

頬に赤みがあるときはできるだけマスクの摩擦を避けるようにしましょう。

健康な肌であれば、多少の摩擦には耐えられますが、頬に赤みがあるときはいつもより摩擦に敏感になっている可能性が高いです。
肌の表面に細かな傷がついている場合もあるので肌には何も触れていない状態を作るのが理想です。

できる範囲で外出を控えるなど、マスクの摩擦がかかる時間を減らしましょう。
どうしても難しい場合は、柔らかめの素材で、小さすぎないものを選び、なるべく摩擦が加わらないようにしましょう。

紫外線対策

頬に赤みがあるときは紫外線による影響も受けやすくなっています。
紫外線による日焼けは、それ自体も赤みを引き起こしますが、もともと赤みがあるところへ紫外線を浴びてしまうと、より悪化させる原因になります。

子供でも使える低刺激処方の日焼け止めを塗って、紫外線対策をしましょう。

低刺激処方の日焼け止めでもしみる、刺激が気になるという場合は、日傘や衣類を使って対策しましょう。

化粧品が肌に合っているか確認

頬の赤みを繰り返さないために、化粧品が原因である可能性を確認しておくことが大切です。

新しい化粧品に替えたばかりのタイミングで頬の赤みが出たという人は、化粧品に含まれる成分が肌に合っていない可能性が高いです。

また、顔以外で化粧品が付着する手や首なども同様に赤みが出た場合も化粧品が原因の可能性が高いです。

アルコールや刺激の強い界面活性剤などは原因物質となることがありますが、複数の成分がからんで頬の赤みにつながっていることもあるので、一概に判断するのは難しいです。

頬に赤みが出たときに使っていた化粧品は、商品名を控えておいて、皮膚科に相談する場合に活用しましょう。

急に出た頬の赤みの対処法

頬に赤みのトラブルがある女性

新しい化粧品や、スペシャルケアをした場合に、「急に赤みが出た」ということがあります。 急に出た頬の赤みへの応急処置となる方法を紹介しておきます。

まず、頬の赤みの原因となった化粧品はすぐに使用を中止しましょう。

様々な要因が重なってその日にたまたま頬の赤みが出てしまったという可能性もありますが、念の為、その化粧品の使用は中止するべきです。

そして次に頬の熱をとって落ち着かせるために、濡れたタオルで患部を冷やしましょう。
そうすることで毛細血管が収縮し、赤みを落ち着かせることが期待できます。

頬の赤みがあるときのNG行為

腕で×印を作る女性

頬の赤みがあるときにやってはいけない「NG行為」があります。
症状があるときは気をつけているかと思いますが、悪化させたり、長引かせたりしないために確認しておきましょう。

爪でひっかく

頬の赤みに伴ってかゆみを感じる場合があります。かゆみを感じるからと言って、爪でひっかくのは避けましょう
赤みが出ているときは肌に炎症が起きている状態なので、爪でひっかくことが刺激になり、さらなる炎症を引き起こしてしまいます。

ひどい場合は出血を伴い、傷跡が残る可能性もあります。

かゆみが我慢できない場合は、冷やした濡れタオルで幹部を冷却して落ち着かせましょう。

紫外線を浴びる

先程も解説したとおり、頬に赤みがあるときに紫外線を浴びるのは禁物
デリケートになっている状態の頬に、紫外線による刺激をさらに加えることになります。

紫外線を浴びたことによってメラニン生成が活性化されれば、シミやくすみの原因にもなります。

「いつもしっかり紫外線対策しているから大丈夫」という人も、うっかり紫外線を浴びがちなのが、屋内や車内です。
紫外線はガラスも通り抜ける性質があります。

よく日の当たる屋内やUVカット加工がされていない窓ガラスが使用されている車の中には、実は紫外線が降り注いでいます。
防御するには遮光カーテンでさえぎるか、車の場合はUV防御ができる透明のシートを貼るのも有効です。

熱いお湯で顔を洗う

健康なときは多少熱いお湯をかけても炎症につながるような事態にはならないのですが、頬に赤みがあるときはNGです。

体温を超えて温度が高くなるほど肌への刺激となり、赤みを長引かせる原因になります。

温度の目安としては、38℃以下がおすすめです。
「全身にシャワーを浴びるとき、38℃以下では寒い」と感じる場合は、顔以外の皮膚に異常がなければ、体にかけるシャワーの温度は38℃より高くてもかまいません。
赤みが出ている顔に当てるシャワーの温度だけでもコントロールしましょう。

スクラブ・ピーリング

頬に赤みがあるときに、スクラブやピーリングなど、角層を取り除くタイプのスペシャルケアもNGです。
肌に炎症が起きている時に角層を取り除くケアを行ってしまうと、角層をさらに傷つけ、赤みの悪化を招きます。

「傷んだ皮膚を取り除こう」という考えで行おうとする人もいますが、このようなスペシャルケアは、頬の赤みが引いてから行うのが正解です。

頬の赤みを悪化させないための生活習慣

頬の赤みは、自律神経や免疫系など、体全体の調子を整える機能と密接に関係しています。また、日頃の生活環境も大きく影響します。頬の赤み対策として見直せる生活習慣を紹介します。

十分な睡眠時間を取る

頬の赤みがあるときは体の健康を司る免疫系が過剰に働いている可能性があります。

睡眠時間が足りないことが免疫系の過剰な反応を招く原因となっていることがあります。
免疫系の働きを整えるために、1日6~8時間は睡眠時間を確保するようにしましょう。

また、眠っている時間は、肌の回復を促す成長ホルモンが多く分泌されるタイミングでもあります。
ダメージを受けた部分を回復してくれるので、十分な睡眠時間を取ることは、頬の赤みを長引かせないことにつながります。

ビタミン類を積極的に摂取する

ビタミン類は肌の健康を維持するのに重要な役割を担っています。
特に肌の健康にとって次のビタミンは重要です。

  • ビタミンB2、B6:皮膚や粘膜の健康維持

    →緑黄色野菜(にんじん、ほうれん草など)、レバー、いわし

  • ビタミンC:抗酸化、コラーゲン生成をサポート

    →レモン、じゃがいも、ブロッコリー、いちご、キウイ

  • ナイアシン:皮膚の代謝を促しターンオーバーを整える

    →鶏むね肉、マグロ、カツオ、たらこ

  • パントテン酸:ニキビ予防

    →鶏レバー、鶏ささみ、卵、牛乳

ビタミン類は、複数の種類を摂取してはじめて効果が発揮されます。
どれかに偏ることなく、バランスよく摂取することで、内側から頬の赤みの対策ができます。

1食ですべてのビタミンを十分量摂るのは難しいので、1日3食分の中でバランスが取れるように調整すればOKです。

清潔な環境を保つ

頬に直接触れるものは清潔な状態を保ちましょう。

マスク以外で意識したいのは「枕」です。

肌の対策として忘れがちですが、枕は寝ている間、6時間以上にわたって頬に触れ続けます。
枕カバーを何週間も交換していないなど不衛生な状態が続くと、酸化した皮脂や菌、ダニなど、炎症を引き起こす原因物質が蓄積します。

少なくとも1週間に1回は枕カバーを新しいものに取り替えるようにしましょう。

また、寝室全体の衛生面にも注意が必要です。

人の動きや空気の流れによって日中、部屋に舞ったほこりは、寝ている間にゆっくりと空中から落ちてきます。
部屋の掃除をおろそかにしていると、多量のほこりが舞い上がり、就寝中の顔にも付着してしまいます。

ほこりは肌の刺激となりうる繊維の塊であると同時に、カビや菌の温床でもあります。
部屋をきれいな状態にしておくことで、肌に余計な汚れが付着することを防ぎ、頬の赤みを長引かせないことにつながります。

まとめ

今回は頬の赤みに悩む人に向けて、原因や正しいスキンケア、生活習慣について解説しました。
赤みの原因を取り除き、徹底的な保湿や紫外線対策が重要です。

頬の赤みは急に現れることもあるため慌ててしまいがちですが、適切に対処すれば落ち着かせることができます。今回の記事を参考にして、落ち着いた素肌を手に入れましょう♪

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