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スキンケア商品の広告や美容記事などで「エモリエント効果」という言葉を目にしたことはありませんか?
エモリエント効果とは、おおまかにいえば「保湿」のことですが、美肌には欠かせない重要な意味を持ちます。
今回は、知っておきたいスキンケアの知識として、エモリエント効果について解説します。
エモリエント効果とは、肌の角質層をうるおいで満たし柔軟に整えることをいいます。
角質層は0.02mmとラップ程度の厚さしかありません。角質層はうるおい保持に重要な役割を持ち、3つの天然保湿因子「NMF」「細胞間脂質」「皮脂膜」で水分の蒸発を防ぎ、外的環境から肌を守っています。
子供の頃は何もつけなくてもうるおい保持しやすいですが、大人になるとこれらの天然保湿因子が低下するため、スキンケアでおぎなう必要があります。
参考資料:日本化粧品工業会 保湿とエモリエント
主に、油溶性の成分を肌におぎないうるおいを逃さないようにすることがエモリエント効果なのです。
保湿には水溶性成分を補うモイスチャーと、油溶性成分を補うエモリエントの2種類があります。
モイスチャー効果は、肌に水分をおぎないみずみずしいうるおいを与えることをいいます。
エモリエント効果は、肌に油分をおぎなうことで角質層へうるおいをとどめる働きになります。
肌を保湿するには、角質層に①水分を与える②油分を与える③水分の蒸発を防ぐ3つの過程が必要です。
エモリエント効果は、保湿の②油分を与える③水分の蒸発を防ぐ効果があります。
| 保湿の種類 | 目的 |
|---|---|
モイスチャー効果 |
肌に水分をおぎないみずみずしいうるおいを与える |
エモリエント効果 |
肌に油分をおぎなうことで水分の蒸発を防ぎ、角質層の潤いと柔らかさを保つ |
エモリエント効果がある成分にはどのようなものがあるのか、次章で見ていきましょう。
肌の乾燥に悩まされる人には、このエモリエント効果が足りない場合があります。
どのような成分を取り入れたらいいのかを知ることで、より肌を保湿することができます。
セラミドは角質層の細胞間脂質にある天然の脂質成分です。肌にうるおいを与える効果が高いことから、洗顔料や化粧水、乳液やクリームなどさまざまなアイテムに配合されています。
植物性のセラミドや合成のセラミド、ヒト型セラミドがありますが、おすすめはヒト型セラミドです。ヒトの肌の構造に似ているため、肌になじみやすくうるおい保持に効果を発揮します。
油脂系オイルは、植物性オイルのことで、オリーブオイル、アルガンオイル、マカデミア種子油などがあります。
角質層に浸透しやすいオイルのため、高保湿なうるおいを与えます。
ホホバ種子油は、油脂系に分類されるイメージがありますが、油脂ではなくエステルが主成分の安定性が高いオイルです。
肌のすべりを良くし、柔軟性を保つことからクレンジングやメイクアップ商品などにも配合されています。
スクワランオイルは、サメ由来のものや植物由来、サトウキビ由来のシュガースクワランがあります。透明の液体で使用感がサラサラしており、肌なじみがいいことからオイルをそのまま肌に塗布する美容オイルとしても使われています。
ラノリンは、羊毛についた皮脂分泌物を精製した成分です。
水分を抱え込む性質が高く、さらに肌なじみの良さで、水分の蒸発を防ぎます。
エモリエント効果のあるスキンケアはどのような種類があるのでしょうか?
乳液は化粧水とクリームの中間的なアイテムで、軽めのみずみずしいテクスチャーがあります。
水分量が多く油分は~10%程度と、軽いタッチで肌になじみます。
べたつきたくない朝のケアやニキビ肌、脂性肌におすすめのアイテムで、水分量と油分量のバランスを整えるのにも効果的です。
乳液の水性成分を減らし、油性成分を多くしたものがクリームです。
クリームは商品により、油性成分が5~40%前後配合されることから選ぶ商品によりエモリエント効果が異なります。
油性成分が多いほうがエモリエント効果も比例して高くなりますが、肌質によってはべたつきが気になる場合もあるため、肌質に合ったものを選ぶことが大切です。
いかにベタつかずにエモリエント効果を高めるかがポイントです。肌をしっとりやわらかく保ってくれるのにベタつかないクリームは優秀なクリームといえるでしょう。
美容オイルはオイル成分100%のものから、水性成分の2層式タイプなどがあります。
オイルの種類によりテクスチャーが異なるため、初めての人はホホバ種子油(ホホバオイル)やスクワラン、オリーブオイルなどが使いやすいでしょう。
エモリエントケアは、理想の保湿に導く大切なステップです。
乾燥肌や敏感肌に悩まされている人は、エモリエント効果のあるスキンケアを取り入れると解決しやすくなります。
汚れをきれいに落としたあと、化粧水で肌を整えてうるおいの基盤を作ってからエモリエント成分を肌に浸透させ、うるおいをキープしましょう。