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顔の肌荒れにより赤みやかゆみ、ヒリヒリした経験はありませんか?赤みやかゆみが出るのはアトピー性皮膚炎だけではなく、どんな肌の人でも起こりえる症状です。
本記事では、顔の肌荒れや赤みにはどのような原因があるのか、また肌荒れの対処法としてただしいスキンケアの方法、肌荒れを改善する生活習慣についてくわしく解説します。
肌荒れや赤み、ヒリヒリ感があるときのQ&Aについても回答していきますので、最後までご覧くださいね。
顔は常に外気にさらされているため、非常に外的環境の影響を受けやすい場所です。
そのため、突然肌荒れしたりヒリヒリしたりすると「一体何が原因なのだろうか」と、とまどってしまいますね。
顔の肌荒れや赤み、かゆみやヒリヒリ感を改善するためには、まずは原因を知ることから始めましょう。主な原因は以下の5つです。
「すべての肌トラブルは乾燥が原因」といわれるように、乾燥は肌荒れに直結する大きな原因のひとつです。
大人の肌は、肌の状態に合わせた保湿ケアが必要ですが、保湿を怠っていたりスキンケア不足だったりすると、普通肌や脂性肌の人でも乾燥肌に傾きやすくなります。
特に湿度と気温が低い冬場には、乾燥がひどくなり赤みやかゆみを引き起こすことも。
バリア機能とは、外部からの異物の混入を防ぎ、皮膚の水分蒸発を防ぐ、肌が持つ機能,のことです。
すこやかな肌を保つためには、バリア機能が正常に働いていることが必須条件になります。
バリア機能が低下すると、さまざまな外的環境の刺激を受けやすくなってしまいます。敏感肌の多くは、肌のバリア機能が低下した状態であることが多いです。
肌には大きく「表皮」「真皮」「皮下組織」と分かれており、バリア機能は表皮の一番上にある角質層が担っています。
角質層には肌がもともと持っている「皮脂膜」「角質細胞間脂質」「MNF」という3つの保湿因子があります。バリア機能が低下した肌には、この3つの保湿因子がうまく働かなくなり、肌荒れやかゆみを引き起こします。
化粧品の浸透は角質層までですが、角質層にうるおいを届けることこそバリア機能改善には効果的なのです。
紫外線を浴びて日焼けすると、肌が炎症した状態(サンバーン)を引き起こします。海やプールに行ったあと、肌が赤くなってヒリヒリした経験がある人は多いでしょう。
地表に届く紫外線には2種類あり
参考資料:日本調剤
肌の乾燥だけでなく、肌を支える弾力繊維が破壊されるため土台が弱くなるということです。長時間紫外線を浴びると、バリア機能が低下しやすくなるため注意が必要です。
肌荒れや赤みは、肌に合わない化粧品や使用期限が過ぎた化粧品によるかぶれが原因になることもあります。
「初めて使用する化粧品はパッチテストをしてから使いましょう」といわれますが、体は使えるが顔はダメだったというケースも意外に多いものです。
そのため、腕の内側につけてパッチテストをしても、顔に使うとかぶれる場合があるため、以下の手順でおこなうのがおすすめです。
この2つのやり方が正解です。
特に化粧品で肌がかぶれた経験のある人は、この2パターンのパッチテストをおこなってみてくださいね。
化粧品は基本的に、未開封で3年、開封後1年が使用期限となっています。1年以上経過したスキンケアには、雑菌が繁殖しやすく、使用すると雑菌によるかぶれや肌荒れの原因になるためご注意ください。
ストレスによる肌荒れは、一見原因がわかりにくいですが
などは、肌荒れに直結しやすいため心当たりのある人は注意してみてください。
「職場でストレスを感じているかもしれない」と感じている人は『5分でできる職場のストレスセルフチェック』があるのでチェックしてみてください。
参考資料:厚生労働省 こころの耳
肌荒れに悩む人は、皮膚科の診察を受けて薬を使用している人もいるでしょう。薬は肌荒れを改善し治す効果がありますが、一時的によくなったものの肌荒れをくり返してしまう人も少なくありません。
皮膚科で治療をしても肌荒れや赤み、かゆみをくり返すのはなぜでしょうか。
バリア機能が低下し、肌が敏感になってしまう要因のひとつに「洗いすぎ」や「肌摩擦」が挙げられます。
顔を洗いすぎると、角質層にある3つの保湿因子「皮脂膜」「角質細胞間脂質」「MNF」が失われてしまいます。
また、スクラブ洗顔やフルーツ酸(AHA)などの角質除去成分が配合されているものを毎日使うと、必要な角質まで剥がれやすくなるため注意が必要です。
ごわごわしたタオルで洗顔後、ゴシゴシ拭き取るとあっという間に角質が剥がれますので、拭き取りや摩擦にも気をつけましょう。
肌の状態がいいときには、スクラブやフルーツ酸(AHA)配合の洗顔料は、週に1~2回使うと老化角質を落とすのに効果的ですが、肌が敏感になっているときや肌荒れ時は使用を控えましょう。
薬をつけると肌荒れの症状が良くなるため、薬だけに頼ってスキンケアをおろそかにすると、肌の乾燥によりバリア機能が低下し、赤みやかゆみなどの肌荒れが出やすくなります。
皮膚科で治療をしていても、スキンケアをきちんとしていないと、結局はいたちごっこのくり返しになってしまいます。
ここからは、肌荒れや赤み、かゆみやヒリヒリしたときの対処方について解説していきます。
これからお伝えする6つの基本項目を知ると、肌荒れのリスクが抑えられるためぜひ実践してみてください。
40℃以上の熱いお湯は、肌の油分やうるおい成分を流してしまいます。
また、顔が熱くなるとかゆみを併発しやすいため、洗顔は体温より低めのお湯で洗いましょう。
お風呂で洗顔やクレンジングをおこなう人は、40℃以上になりやすいため、お風呂に入る前に落としておくことをおすすめします。
低下したバリア機能を回復させるためには、肌のうるおいをのがさないことが重要です。
肌荒れ、赤み、かゆみ、ヒリヒリ感があるときは、朝はぬるま湯洗顔をおすすめします。
肌本来が持つうるおい成分を保てるように、ぬるま湯洗顔をしばらくおこない、肌荒れが落ち着いてきたら敏感肌用や乾燥肌用の洗浄力が低めの洗顔料で洗ってみてください。
保湿効果のある洗顔料やアミノ酸系洗浄剤の洗顔料、ベビー用の石けんなども低刺激でおすすめです。
スキンケア時にコットンを使用すると、常に肌摩擦が生じるため、できるだけ手でスキンケアを塗布するようにしましょう。
手の平にスキンケア化粧品を取り出したら、両手でおさえながら肌に浸透させていきます。
1品ずつハンドプレスしていくと、より肌への浸透力が高まります。
スキンケアが化粧水やジェルなどの水溶性成分のみだと、水分が蒸発しやすくなります。スキンケアは必ず、水溶性成分と油溶性成分をセットで取り入れてください。
化粧水+クリーム、ジェル+乳液などを組み合わせると、エモリエント効果により水分蒸発を防ぐことができます。
肌荒れ時にたくさんのアイテムを使うと、配合成分のどれかが肌刺激になることが懸念されます。
そのため、肌荒れ時のスキンケアアイテムはなるべく少なく2~3品に抑えるのはおすすめです。
ビタミンC美容液やレチノール美容液などの攻めのアイテムはお休みし、守りのケアを心がけましょう。
肌荒れ時はバリア機能が低下しているため、通常時よりも紫外線の影響を受けやすくなります。
朝のスキンケア時には、日焼け止めもセットで使用してくださいね。
日常生活に使う日焼け止めは、SPF20~30あれば十分に紫外線から肌を守ることができます。セラミドやアミノ酸などのうるおい成分が配合された日焼け止めで、保湿も兼ねるのがおすすめです。
肌荒れや赤み、かゆみやヒリヒリ感があるときは、肌のバリア機能をサポートする成分が配合されたスキンケアがおすすめです。購入時にチェックしておきたいおすすめ成分を以下にまとめました。
セラミドは、バリア機能を正常に保つために欠かせない重要な成分です。セラミドはバリア機能を高め、水分の蒸発を防ぐエモリエント効果があります。
セラミドにはさまざまな種類がありますが、ヒトの肌にある構造に合わせて作られた「ヒト型セラミド」は、高保湿でバリア機能をサポートします。
ヒアルロン酸は、私たちの体内にもある成分で肌をみずみずしく整え、関節をスムーズに動かす働きがあります。
年齢とともに減少していくヒアルロン酸は、スキンケアで補うのが効果的です。
ヒアルロン酸にはいくつか種類がありますが、肌荒れ時に注目したいヒアルロン酸は以下の成分です。
ヒアルロン酸は美容医療でも注目の成分です。ヒアルロン酸注射 は、ほうれい線や目元のシワ改善治療、鼻を高くする治療にも使われています。
コラーゲンは、皮膚の表面にうるおいの保護膜を作り、水分蒸発を防ぐ効果のある成分です。
コラーゲンは分子が大きいため、肌表面にとどまりしなやかなうるおいを与えます。
分子を小さくし、浸透を高めた「加水分解コラーゲン」や肌なじみを良くした「アテロラコラーゲン」などがあります。
コラーゲンはスキンケア以外に、ヘアケア製品やサプリメントにも使用されています。
アミノ酸は、分子量がコラーゲンの約1/3000と小さいため、角質層内部まで浸透します。
アミノ酸は、セリン、グリシン、アラニン、グルタミンなど約20種類あり、スキンケアでおぎなうとしっとりしたうるおい肌に導きます。
参考資料:美容成分キャラ図鑑P46アミノ酸/小西さやか著/西東社
化粧水からクリームまで幅広く配合されているグリセリン。
とろみのある高保湿なベース成分で、低刺激なため乾燥肌や敏感肌向けのスキンケアにも使われています。
グリセリンを多量に配合すると、温かさを感じる特性を生かした「温感クレンジング」や「パック製品」にも使われています。
ワセリンは石油由来の成分ですが、不純物が取りのぞかれた低刺激な油溶性成分です。
皮膚表面に油膜を張り、肌を保護する働きがあるため、スキンケアだけでなく医薬品としても古くから使われています。
肌荒れやかゆみ、赤みやヒリヒリ肌は、生活習慣とも密接なつながりがあります。
睡眠や運動習慣、食生活に気をつけると、肌荒れ改善に期待ができます。
「肌は夜に作られる」といわれるように、深い眠りについたときに成長ホルモンが分泌されます。
睡眠時間も大切ですが、浅い眠りのまま朝を迎えると「しっかり寝たはずなのにすっきりしない」状態になります。
質のよい睡眠をとるためには、就寝の2~3時間前に入浴し一時的に体温を上げておくことが効果的です。
徐々に体温が下がることで入眠を促し、深い眠りを得やすくなります。
体は皮膚と一体で、体の凝りやリンパの流れが悪くなると肌の調子も下降してしまいます。
体のめぐりを良くする運動習慣は、肌のターンオーバーを促進し、美肌に導きます。
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動、筋トレや体幹トレーニングなどの無酸素運動、どちらもすこやかな肌作りには効果的です。
肌荒れや乾燥を改善させるためには、食事によるインナーケアも大切になってきます。
肌細胞や天然保湿因子を作るためには、たんぱく質の摂取は欠かせません。たんぱく質は、肉や魚、卵や豆類などに多く含まれています。
たんぱく質は1回に吸収できる量が約20g程度。1日50~60gを目安に摂取するには、3~4回に分けて食べると無駄なく吸収されやすくなります。
食品に含まれているたんぱく質がどのくらいあるのかは、アプリなどを取り入れると簡単に知ることができます。
おすすめは「あすけん」というアプリで、食べたものを入力していくと1日に摂取したたんぱく質や脂質、糖質やビタミンなどの量が把握できます。
ダイエットや健康管理にも役立つアプリなので、便利なものはどんどん取り入れていきましょう。
参考サイト:あすけん
肌荒れや赤み、ヒリヒリ感やかゆみがあるとさまざまな疑問やお悩みに直面しますよね。 ここでは、肌荒れ時のお悩みに多い疑問にお答えしていきます。
Q 肌に赤みとかゆみがあるときの対処方は?
A 肌に赤みやかゆみがあるときは、爪や指でかくと悪化するため冷やすのがおすすめです。
かゆみが出やすいシチュエーションは
など、体温が上がったときに起こることが多いです。
保冷剤をハンドタオルに包んで、かゆみのある部分に当てるとおさまりやすいのでお試しください。
基本的にかゆみや赤みがひどい場合は、皮膚科での薬を使用しながら、肌を乾燥させないようにスキンケアもおこなうことが大切です。
Q 肌荒れ時にメイクはしてもいいですか?
A 肌荒れ時には落とすケアが負担になるため、落としやすいメイクならOKです。
ファンデーションはクリーム系よりも、付け心地の軽いパウダーファンデーションやミネラルファンデーションがおすすめです。
特にミネラルファンデーションは、スキンケア感覚で使用できるものもあり、石けんでオフできるタイプも販売されています。
メイクをするなら落とすときに肌に負担をかけないものを選んでくださいね
Q 敏感肌が使いやすいスキンケアの選び方は?
A 敏感肌の人は、どの成分が肌へ刺激になるのか非常にわかりにくいですよね。そのため、スキンケアの成分表を見て、配合成分がなるべくシンプルなものを選ぶことをおすすめします。
皮膚科ではパッチテストをしてもらえますが、いくつかの化粧品を背中につけてどの商品が合うか合わないかを見るため、成分の特定までは難しいのが現状です。
敏感肌の人は、成分表示が少ないものを選ぶと肌刺激の懸念材料が減るため、配合成分が少ないものを選ぶのがコツです。
鏡を見て、顔の赤みやヒリヒリ、かゆみなどが起こっていたら、まずは根本原因と向き合うことが大切です。
原因がわかれば、対処方が見つかるため、遠回りをせずにすみます。
特にスキンケアは、肌荒れ時にはとても重要になってきます。正しいケアですこやかな肌を目指しましょう。
潤いを落とさない洗顔、セラミドの補給、オイルで潤いを蓋をする、スキンケアでは保湿がしっかりできることが肝心です♪