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KNOWLEDGE OF SKIN CARE
VOL.
98
  • #お肌の知識

夜更かししても肌荒れしない人がいる!?10時に寝ると肌に良い!?疑問を解決します

美しい肌を保つためには、睡眠は欠かせないもの。 しかし、睡眠時間は同じなのに、肌の調子に違いがあると感じたことはありませんか?

この記事では、肌と睡眠の関係についての疑問を解決します。

夜更かしと肌荒れには一体どんな関係があるのでしょうか? まずは「10時に寝ると肌に良い」といわれるのは本当なのか、見てみましょう。

10時に寝ると肌に良い!?肌のゴールデンタイムの話

10時に寝ると肌に良い!?肌のゴールデンタイムの話

肌のためには「ゴールデンタイム」に眠ると良い、という話を耳にしたことはありませんか?
ここでは「10時に寝ると肌に良い」という疑問について解説します。

肌のゴールデンタイムとは?

肌のゴールデンタイムとは、肌ダメージを回復させる成長ホルモンが、一日のうちで最も盛んに分泌される時間帯のことをいいます。

昔から、夜22時~深夜2時の間がこのゴールデンタイムであると考えられてきました。

この時間帯にぐっすりと深く眠ることが、肌のターンオーバーを促すために理想的だとされていたのです。

「10時に寝ると肌に良い」といわれるのは、このゴールデンタイムの話が基になっています。

現在のゴールデンタイム

ところが最近では、別の説が有力になってきました。

成長ホルモンが分泌されやすいのは特定の時間帯ではなく、入眠してからの最初の3時間ほどであることがわかってきたのです。

私たちは浅い眠りのレム睡眠と、深い眠りのノンレム睡眠を繰り返し徐々に目覚めていきますが、成長ホルモンの分泌はノンレム睡眠の時に多く促されます。

入眠後の3時間ほどは、最も深いノンレム睡眠がまとまって現れる時間帯で、現在ではこの3時間を「肌のゴールデンタイム」と呼んでいます。

夜更かししても肌荒れしない人がいるのはなぜ?

夜更かししても肌荒れしない人がいるのはなぜ?

次は、「夜更かししても肌荒れしない人」という疑問について、解説します。
この疑問を解決するためには、「成長ホルモン」の分泌が大切なポイントです。

成長ホルモンとは?

笑顔の女の子

成長ホルモンとは、脳下垂体という部位から分泌される、体の成長や代謝に関わる働きをするホルモンのこと。

成長ホルモンは、骨や筋肉などの発達を促すため、子供にとっては大切な役割をしています。

しかし、成長ホルモンが必要なのは子供だけではありません。
成長ホルモンには体の発達だけでなく、代謝を促進させたり、肌のダメージを回復させたりする効果もあります。

そのため、大人の美容や健康にとっても、とても大切な役割を果たしているのです。

成長ホルモンの分泌に影響するものは?

成長ホルモンの分泌に影響があるものとして、主に下記の三つがあります。

  • 睡眠

    睡眠には二つの種類があり、浅い睡眠を「レム睡眠」、深い睡眠を「ノンレム睡眠」といいます。
    睡眠中は二つの睡眠を繰り返していますが、成長ホルモンの分泌は、ノンレム睡眠の時に多く促されます。
    【出典】ノンレム睡眠 | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)

  • 運動

    運動をすると、筋肉の疲労を軽減させるために「乳酸」が作られます。この乳酸が脳下垂体を刺激し、成長ホルモンの分泌を促します。

  • 空腹

    空腹を感じると「グレリン」というホルモンが分泌されます。このグレリンが脳下垂体を刺激し、成長ホルモンの分泌を促します。

この三つの中でも特に、成長ホルモンは睡眠中の分泌が多いとされています。

肌の回復に大切なのは「睡眠の質」

ぐっすり眠る女性

成長ホルモンは、肌の代謝やダメージ回復には必要不可欠であると解説しました。

そして、成長ホルモンが最も活発に分泌される肌のゴールデンタイムは、現在では入眠後の3時間をいいます。

成長ホルモンの分泌でいえば、大切なのは眠る時間帯ではなく、この入眠後の3時間にいかに質の高い睡眠を取ることができるかです。

「夜更かしをしても肌荒れしない人」は、肌のゴールデンタイムである入眠後の3時間に、ぐっすりと眠ることができているのです。

では、どうすれば睡眠の質を高めることができるのでしょうか?

肌に良い睡眠を取る方法

肌に良い睡眠を取る方法

成長ホルモンの分泌を促すためには、ぐっすりと深く眠ることが大切です。
ここでは、質の高い睡眠を取るためのポイントを解説します。

起床後、朝日を浴びる

起きて朝日を浴びる女性

朝目覚めたら、まずはカーテンを開けて日の光を浴びましょう。
体内時計が整い、夜になると、睡眠ホルモンであるメラトニンが分泌されやすい状態になります。

寝る前のスマホやパソコンは控える

起きて朝日を浴びる女性

スマホやパソコンから発せられるブルーライトは、メラトニンの分泌を妨げてしまいます。
寝つきにくくなる場合もあるため、就寝前には使用を控えることが望ましいです。

入浴は就寝の1時間半~2時間前に

お風呂につかる女性

入浴は就寝前ではなく、1時間半~2時間前に済ましておくのがおすすめ。

入浴で体を温め、その後体温が下がっていく時に眠気が起きるといわれています。
熱いお湯は交感神経を活発にして寝つきにくくなるため、ぬるめのお湯にじっくり浸かってリラックスを。

夕食は3時間前に

夫婦で夕食を摂る

食後、食べた物を消化しようと胃腸が働いた状態で眠るのは、睡眠の質が下がります。
夕食は就寝時間の3時間前に済ませましょう。

成長ホルモンだけじゃない!夜更かしが肌に与える影響とは?

成長ホルモンだけじゃない!夜更かしが肌に与える影響とは?

夜更かしが深く関わっているのは、実は成長ホルモンの分泌だけではありません。
ここでは、夜更かしをすることで、肌にどんな影響があるのかを解説します。

乾燥・くすみ

肌トラブルに悩む女性

寝不足は「自律神経」の乱れに繋がります。

自律神経とは、体の機能を調整する仕組みのこと。いわば、体のオン・オフを切り替える働きです。

「オン」の状態を司る交感神経と、「オフ」の状態を司る副交感神経から成り立っています。

睡眠不足の状態が続くと「オン」の状態が優位になり、血管が収縮します。その結果、血流が滞る原因に。

血流が滞ると、肌に必要な酸素や栄養素が届かなくなり、乾燥やくすみなどの肌トラブルに繋がってしまうのです。

「オン」の状態では、体は興奮状態にあります。
そのまま就寝すると、リラックスできずに睡眠の質も低下してしまいます。

毛穴詰まり・ニキビ

頬にニキビのできた女性の顔

自律神経の乱れは、ストレスホルモンの増加にも影響を与えます。

寝不足から交感神経が優位になると、ストレスホルモンである「コルチゾール」が分泌されやすくなるのです。

コルチゾールが過剰に働くと、皮脂の分泌が促されるため、毛穴詰まりやニキビなどの肌トラブルを引き起こします。

肌の老化

若い肌とエイジングの進んだ肌の比較

寝不足は「メラトニン」の分泌にも影響を与えます。

メラトニンとは、体内時計や睡眠リズムを調整するためのホルモンで「睡眠ホルモン」とも呼ばれています。ぐっすり眠るには欠かせないホルモンです。

また、メラトニンは高い抗酸化作用も持っており、肌のアンチエイジングにも深く関わっています。

このメラトニンの分泌が減少することで、睡眠の質が低下するだけでなく、肌の老化にも繋がってしまうのです。

疑問を解決!肌に良い睡眠の答え

疑問を解決!肌に良い睡眠の答え

肌に良い睡眠には、成長ホルモンの分泌がポイント。そのため、入眠後3時間にぐっすりと眠ることが大切であると解説しました。
そこにもう一つ「メラトニン」についても意識することで、さらに睡眠の質を高めることができます。

睡眠ホルモン「メラトニン」

睡眠ホルモンとも呼ばれるメラトニンは、自然な眠りを促す効果があり、夜間に分泌量が増える特徴があります。

メラトニンは目覚めてから14~16時間ぐらい経過すると、体内時計からの指令が出て分泌されます。

そこから徐々に分泌が高まり夜間にピークを迎え、朝が近づくにつれて分泌量が低下していくのです。

このリズムに合わせて睡眠を取ることによって、スムーズに眠りに入ることができ、質の高い睡眠を促すことができます。
【出典】体内時計と睡眠のしくみ | 体内時計を調節するホルモン、メラトニン | 体内時計.jp (tainaidokei.jp)

成長ホルモンとメラトニンを意識した睡眠で、肌荒れ知らずに!

例えば朝6時に起きた場合、メラトニンの分泌がピークになるのは夜22時~24時頃。

この時間に合わせて眠りにつくことができれば、入眠後の3時間に質の高い睡眠を取ることにも繋がります。

夕食や入浴の時間を調節したり、寝る前にスマホの光を浴びないようにしたりすれば、肌にとって最も効果的に睡眠を取ることができるのです。

まとめ

この記事では、肌と睡眠の関係について解説しました。

大切なのは、睡眠時間に関わらず、入眠後にぐっすりと眠ること。
そして、メラトニンの分泌が高まる深夜には眠りについていることです。

一日の3分の1ほどをしめる睡眠時間。寝ている時間も効果的に過ごすことで、肌荒れ知らずになれます!

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