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KNOWLEDGE OF SKIN CARE
VOL.
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背中の肌荒れやニキビの原因は?しつこい肌荒れを治す方法

普段は自分で見えないところなので、気づきにくい背中の肌荒れ。
赤いブツブツ、ニキビ、吹き出ものなどができてしまったらどうすれば良いのでしょうか?

今回は自分ではケアしにくい、背中の肌荒れの原因と改善法についてお伝えします。

背中の肌荒れの原因

背中の肌荒れの原因とは

背中は自分ではなかなかケアできないところなので、意外と肌荒れしやすい部分です。背中の肌荒れには、このような原因があります。

背中は皮脂が多くニキビができやすい

背中のニキビ

背中は皮脂がとても多いところで、年齢や性別に関わらずニキビができやすい部位なのです。

思春期ニキビなら皮脂が多い年代だけ気をつけていればよかったのですが、背中ニキビとなるとそうはいきません。

毛穴には3つの種類があります。

  1. 軟毛性毛包:うぶ毛
  2. 終毛性毛包:髪の毛、脇毛など
  3. 脂腺性毛包:皮脂腺が発達している。毛が生えないこともある。

です。

背中や胸などは脂腺性毛包が多く、他の部位よりも皮脂が多いことからニキビができやすいのです。

しかも、自分で見ることができないため、ケアがなかなか行き届きません。

そもそも皮脂が多いことでニキビができやすいため、スキンケアだけで改善するのは限界があります。

肌の乾燥

背中の乾燥

ボディケアをするときに、腕や足など自分の手が届くところはケアしやすいですが、背中までしっかりとボディクリームを塗っている人は少ないのではないでしょうか。

皮脂腺が多いとはいえ、お風呂上がりに何もケアしていなければ肌は乾燥してしまいます。

肌が乾燥すると余計に皮脂を分泌してしまい、さらにニキビができやすい環境になってしまうのです。

古い角質が毛穴を塞いでしまう

毛穴とニキビのイラスト

肌が乾燥するとターンオーバーに乱れが生じ、古い角質が剥がれ落ちずに残ってしまうことがあります。

古い角質が残っていると、「角質肥厚」という角質が厚くなった状態となり、その古い角質が毛穴を詰まらせてしまいます。

毛穴が詰まると過剰に分泌されている皮脂の出口がなくなり、毛穴に面皰(めんぽう)ができてしまうことがあります。
いわゆる、白ニキビです。

これを放置しておくと、毛穴の中に詰まった皮脂を餌にしてアクネ菌が繁殖し、炎症したニキビへと進化してしまうのです。

衣類による摩擦、ムレ

肌が弱い人は、下着などの衣類の摩擦やムレによってもニキビができやすくなります。

特に汗をかく季節は要注意で、通気性の悪い素材の服を着ていると汗が蒸発せずに中がムレてしまい、ニキビが悪化しやすくなります。

シャンプー&リンスが洗い流せていない

髪を洗った時のシャンプーやリンスの洗い残しが背中についたままになり、それが毛穴を塞いで肌が荒れてしまうことがあります。

ゴシゴシ洗いすぎている

背中を洗う男性

背中のケアをしすぎるのも問題です。ニキビができるのが心配で、ゴシゴシと背中を洗いすぎるている場合も、肌荒れしやすくなります。

丁寧に、優しく洗わなければならないことは顔も背中も同じです。

ボディタオルなどでゴシゴシ強くこすっていると、その摩擦が刺激となってしまい、肌のバリア機能が低下します。

すると、汗や皮脂でニキビができやすくなります。

疲労やストレスによるホルモンバランスの乱れ

疲労やストレスが溜まると、自律神経のバランスが乱れてしまいます。交感神経が優位になり、リラックスしようとしてもなかなかできません。

交感神経が優位になると、末梢血管が収縮して血行が悪くなるほか、男性ホルモンの量が増えてしまうことがあります。

ストレスや疲労によってホルモンバランスが乱れ、男性ホルモンが相対的に増えることになります。

皮脂が過剰に分泌され、肌荒れが起こりやすくなるのです。

睡眠不足など生活習慣の乱れ

成長ホルモンがたっぷりと分泌されていれば、多少の肌荒れがあっても寝ている間に修復されやすくなるのですが、睡眠時間が短かったり、睡眠の質が悪かったりすると、肌のターンオーバーも乱れてきます。

夜更かしばかりしていると肌荒れ、ニキビが増えるのは背中も同じことで、新陳代謝が悪く、ニキビも治りにくくなります。

肌に良くない食事ばかりしている

カップラーメン
  • 揚げ物など脂っこいもの
  • お菓子など糖分の多いもの
  • インスタント食品
  • ファーストフード

などばかり食べていると、ニキビが増えます。

脂質を摂りすぎると皮脂が増えますし、脂質を代謝するために大量のビタミンが失われてしまいます。

ビタミン類は健やかな肌を保つために必須の栄養素です。ビタミン不足になることも、肌荒れが増える大きな原因です。

背中のぶつぶつを作るカビ(真菌)が原因

一般的なニキビの原因はアクネ菌ですが、背中の場合は他の菌が原因となっていることがあります。それがカビ(真菌)です。

マラセチア菌というカビが原因で起こる「マラセチア毛包炎」は、一般的なニキビとは違いますので、市販のニキビ薬を使っても治りません。

赤くぽつぽつと湿疹のようなものができるのが特徴で、ニキビのような芯はなく、ときにはかゆみや痛みが出ることもあります。

背中のほかに、首や腕、肩、デコルテなどにできることもあります。

背中の肌荒れを治すためのスキンケア

背中の肌荒れを治すためのスキンケア

背中は意識して見ないと、どうなっているかがわかりません。痛い、かゆいなどの症状が出る前にケアしたいものです。

日々、背中の様子をチェックすることから始めよう

痛みやかゆみがないと肌荒れに気づきにくいので、まずは、お風呂に入る前に背中も鏡で見てみてください。

赤いぶつぶつがあったり、ニキビのような白いぶつぶつがあれば、それ以上悪化しないようにしなければなりません。

スキンケアをしつつ、状態が変わらない、もしくは悪化するようであればすぐに皮膚科を受診できるよう、顔と同じように背中の様子も毎日チェックしましょう。

肌を清潔に保つ

背中を洗う女性

皮脂や汗が出ても毛穴が詰まらないよう、肌をできるだけ清潔に保つようにします。

汗をかいたらこまめに拭く、帰宅したらシャワーを浴びるか入浴をしてすぐに洗い流すなどして、アクネ菌が繁殖しないようにしましょう。

日中、外で背中を拭くことは難しいと思いますので、できるだけ通気性の良い下着を選ぶことも大切です。

お風呂に入るときはぬるめの温度で

朝、目を覚ましたい時はやや熱めのお湯に入るという方法もありますが、夜寝る前に熱いお風呂に入ると、交感神経が刺激されてしまいます。

ですので、リラックスするためにも、38度~39度くらいのぬるめのお湯に入るようにします。

副交感神経が優位になり、体が眠りやすいモードになります。

ゴシゴシこすらない

背中を石けんの泡で洗う女性

背中を清潔に保つことは大切です。しかし、洗うときにこすりすぎてしいまうと、肌のバリア機能が低下してしまいます。

ボディタオルなどでゴシゴシこすることはせず、泡で優しく洗うようにしてください。

手が届かなくて洗いづらい場合は、柄の長いボディブラシを使い、こするのではなくて泡を広げるようにして洗います。

こすらなくても、石けんの洗浄力で汗や皮脂は十分落とせます。

ニキビケアもできる殺菌作用のある石けんを使う

普通の石けんでも十分汚れは洗い流せますが、ニキビが気になるときや予防したいときには、ニキビケアもできる石けんを使うと良いでしょう。

  • グリチルリチン酸ジカリウム(消炎成分)
  • イソプロピルメチルフェノール(殺菌成分)

などが配合されている、薬用石けんがおすすめです。

殺菌と聞くと、肌への作用が強いのではないかと心配される方もいますが、イソプロピルメチルフェノールは皮膚への刺激も穏やかですし、石けんは汚れを落とせば洗い流してしまうので、肌が弱い方でも比較的使用しやすい成分です。

シャンプー&リンスが背中に残らないようにする

シャンプーやリンスの成分が肌に残るのは良くありません。髪を洗う時は、下を向いて、髪を前に下ろして洗うようにしてください。

また、体を洗う順番ですが、

  1. 洗髪
  2. 洗顔
  3. 上半身
  4. 下半身

の順で洗うと、洗い残しが少なくなります。

化粧水やボディミルクで保湿をする

背中のスキンケアをする女性

お風呂から出たら、顔と同じようにボディミルクなどで保湿をします。

特に乾燥が気になる時は、化粧水を塗ってからボディミルクやボディクリームを塗ると良いでしょう。

肌荒れがひどいときには、合成界面活性剤や防腐剤などが入っていない、低刺激なスキンケア製品を使うことをおすすめします。

敏感肌用の、肌に優しいものが良いでしょう。

肌に触れるものは清潔を保つこと

雑菌が繁殖すると背中のニキビが悪化する恐れがあります。直接肌に触れる下着やパジャマなどはこまめに洗い、常に清潔に保つようにしてください。

寝ている時は背中を下にしていることが多いので、通気性の悪いパジャマを着ていると背中がムレやすくなってしまいます。

ポリエステルなどの化繊は吸湿性があまり高くありません。パジャマの中がムレると、快適な睡眠の妨げにもなります。

パジャマはコットンやシルク、リネンなど吸湿性の高い天然素材のものがおすすめです。

背中の肌荒れを治すためのセルフケア

背中の肌荒れを治すためのスキンケア

背中は顔と違って手が届きづらいことと、範囲が広いため、スキンケアだけで肌荒れを改善するのは限界があります。
生活習慣の見直しなども同時に行っていきましょう。

規則正しい生活と質の高い睡眠

ベッドで眠る女性

規則正しい生活と質の高い睡眠は、背中に限らず、健やかな肌を保つための基本です。

肌のターンオーバーを乱さないように、早寝早起きを心掛け、十分な睡眠時間を確保するようにしてください。

また、睡眠は長いだけでは十分といえません。質の高い睡眠をとり、成長ホルモンの分泌を促進するためにも、寝る前の時間はリラックスして過ごすようにしましょう。

ベッドの中までスマホを持ち込むと、目からの光の刺激によって、寝つきが悪くなります。

寝る1時間前くらいからスマホやパソコンから離れ、ゆったりとした時間を過ごしましょう。

栄養バランスの良い食事を心がける

バランスの良い和食メニュー

肌は食べたものでできています。それは、顔でも背中でも同じことです。

ファストフードやインスタント食品は避けて、栄養バランスの良い食事を心掛けましょう。

迷ったら、ご飯、味噌汁、おかずの定食メニューを参考にしてみてください。

タンパク質は肉だけに偏らないようにして、魚や豆腐など様々な種類をとると良いでしょう。

ストレスを溜め込まないようにする

ラベンダーのアロマオイル

ストレスを避けることは難しいですが、溜め込まないようにすることはできます。

ストレスを感じた日は、リラックス&リフレッシュできるよう、自分なりのストレス解消法をたくさん用意しておくといいですね。

趣味に没頭したり、好きなことをして楽しむのも良いですし、時間がないときは寝る前にアロマを焚くなどして、少しでも気持ちがほぐれる環境を作ってください。

市販薬を使う

スキンケアだけで背中の肌荒れが治らない時は、市販薬を使ってみるのも一つの方法です。

ニキビであれば、ニキビ薬で改善する可能性がありますので、すぐに皮膚科に行く時間がない時は市販薬を試してみましょう。

背中の肌荒れが治らない時は皮膚科を受診する

スキンケアや生活習慣の見直しでも背中の肌荒れが良くならない場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。

ニキビだと思っていたらマラセチア毛包炎だったということもあります。その場合は、市販のニキビ薬を使っても治りませんので、皮膚科で塗り薬や飲み薬を出してもらう必要があります。

抗真菌薬を使用しますので、医師に診てもらい、適切な治療薬を処方してもらうことで完治できるでしょう。

背中の肌荒れに関するよくある質問とその回答(Q&A)

背中の肌荒れによくある質問

背中の肌荒れやニキビに関する、よくある疑問や質問とその答えについてまとめました。

Q 背中の肌荒れの原因はなんですか?

A 背中は皮脂が多い部位であるため、ニキビができやすいです。
また、乾燥やシャンプー・リンスの残り、汗によるムレ、栄養バランスの悪い食事、睡眠不足なども肌荒れの原因になります。

Q 背中の肌荒れの原因となる食べ物はなんですか?

A 脂っこいものや甘いものは、肌荒れの原因になります。
顔にニキビができやすくなるのと同じように、背中のニキビも増えてしまいます。

Q 背中の肌荒れはどうやって治せばいいですか?

A まずは丁寧なスキンケアが基本です。
汗をかいたらこまめに拭き取るなど清潔を保つように心がけ、お風呂から出たあとは保湿もきちんとしましょう。
また、規則正しい生活をすることや睡眠、食事も大切です。

まとめ

背中の肌荒れは、皮脂や汗などによって毛穴が詰まりやすくなることや、肌のターンオーバーが乱れて古い角質が残ったままになってしまうことなどが原因としてあげられます。

顔ほどはスキンケアが行き届いていないことも原因のひとつですので、お風呂から出たら保湿をするなど、丁寧なスキンケアを心がけましょう。

また、健やかな肌を作るためには生活習慣の改善も欠かせません。栄養バランスの良い食事を取り、質の高い睡眠をとることで肌荒れも治っていくはずです。

セルフケアだけで背中の肌荒れが改善されない時は、皮膚科を受診してください。ニキビではなくマラセチア毛包炎の可能性もあります。適切な薬を処方してもらうことで改善します。

背中は乾燥やかゆみ、肌荒れなどの出やすい箇所です。いつもより少し注意をしてスキンケアをし健やかな背中をキープしましょう♪

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