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KNOWLEDGE OF SKIN CARE
VOL.
50
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美白サプリといえばL-システイン!効果や副作用は大丈夫?

L-システインは美白サプリによく含まれている成分のひとつであり、シミやそばかすへの効果が期待できる成分です。

食べ物からとることもできますが、必要な量を十分にとるのは難しいため、サプリメントを利用した方が良いのです。

今回は、L-システインの効果や気になる副作用、食べ物からとる方法やサプリを利用するときの注意点などについて詳しく解説します。

L-システインの美白・美肌効果

美しい肌の女性

L-システインとは、アミノ酸の一種です。私たちの肌や髪にも含まれている成分です。ではそのアミノ酸がお肌にどのような影響を与えるのでしょうか?

メラニン色素の生成を抑えてシミを予防する

肌の日焼けのメカニズム

L-システインには、メラニン色素を作るもとになるチロシンという物質の生成を抑える働きがあります。

紫外線を浴びると、私たちの肌の奥にあるメラノサイトでは、チロシンというアミノ酸がチロシナーゼという酵素の働きにより、ドーパ→ドーパキノン→メラニンと変化します。

メラニン自体は、実は悪いものではありません。紫外線などの外部刺激から細胞を守るために作られているものですので、私たちの体にとってなくてはならない存在です。
しかしその量が増え、ケラチノサイトに大量にたまってしまい黒色化するとそれがシミになってしまうのです。

L-システインは、チロシナーゼが作られることをブロックするとともに、チロシナーゼがチロシンを活性化するのを抑えることによって、過剰にメラニンが作られるのを防ぎます。

ターンオーバーを促進させてシミをできにくくする

肌のターンオーバーの仕組みイラスト図

L-システインには、ターンオーバーを促進させる働きもあります。

メラニンは誰にでもできるものですが、若いうちはターンオーバーが早いのですぐに排出され、溜まりにくい=シミができにくいのです。

しかし年齢とともにターンオーバーが乱れてくると、できてしまったメラニンが排出されずにたまってしまうため、シミが目立つようになります。

L-システインの働きでターンオーバーを正常化できれば、メラニンができてしまったとしても素早く排出することができます。

抗酸化作用による活性酸素の除去

紫外線を浴びたり、ストレスを感じたりすると、体内では活性酸素が作られます。活性酸素自体は呼吸でもできるものであり、外部から侵入したウイルスや細菌から体を守るために必要なものです。

しかし増えすぎると細胞を傷つけ、それが老化の原因になるといわれています。

L-システインにはこの活性酸素を除去する抗酸化作用がありますので、シミやシワはもちろん、肌荒れ、ニキビなどの肌トラブルの改善効果も期待できるのです。

コラーゲンの生成を促進する美肌効果も

L-システインにはコラーゲンの生成をサポートする働きもあります。

加齢とともに肌自身がコラーゲンを作り出す力が弱まり、肌の弾力もなくなってきます。紫外線を浴びることでもコラーゲンが破壊されてしまいますが、L-システインをとることでコラーゲンの生成を促すことができます。

L-システインにはこの活性酸素を除去する抗酸化作用がありますので、シミやシワはもちろん、肌荒れ、ニキビなどの肌トラブルの改善効果も期待できるのです。

二日酔いの改善効果

シミやシワとは直接関係がありませんが、L-システインには二日酔いの症状を和らげる働きもあります。

二日酔いは、アルコールが肝臓で分解される時に発生する「アセトアルデヒド」が原因で起こります。

アセトアルデヒドがアルデヒド脱水素酵素によって分解されれば良いのですが、日本人はこの酵素が少ない人が多く、分解しきれなかったアセトアルデヒドによって吐き気や頭痛などの症状が起こります。

L-システインにはアセトアルデヒドを無毒化する働きがあり、二日酔いの症状を軽減させることができるのです。

L-システインと一緒にとると良い栄養素

サプリメントを手のひらに置く

シミやそばかすを予防したいなら、以下の栄養素も一緒にとることをおすすめします。L-システインだけでも効果は期待できますが、相性の良い栄養素を一緒にとることで相乗効果が期待できます。

ビタミンC

ビタミンCにもメラニン色素が作られるのを防ぐ働きがあります。また、還元作用によって黒くなってしまったメラニン色素を元に戻す効果も期待できる栄養素です。

さらに抗酸化作用もありますので、活性酸素を取り除いてシミができるのを防ぎます。
つまり、メラニン色素ができるのを防ぎつつ、できてしまったシミにもアプローチしてくれるのです。

ビタミンCはコラーゲンの生成にも関わっています。お肌のハリアップにも役立ちますので、積極的にとっていきたい栄養素です。

ビタミンE

ビタミンE単独でシミを改善する効果があるわけではないのですが、ビタミンEには強力な抗酸化作用があります。そのため活性酸素を取り除き、シミができるのを防ぎます。

また血行を促進する働きもあることから、お肌のターンオーバーを正常化する効果も期待できます。

加齢によって乱れたターンオーバーの周期を整えることで、メラニンの排出をサポートしてくれます。

また、ビタミンEはビタミンCの働きをサポートしてくれます。ビタミンCと一緒にとるのが効果的です。

ビタミンB群

ビタミンB群、特にビタミンB2、B6は積極的にとりたい栄養素です。皮膚や粘膜を保護し、健やかに保つ働きがあります。

お肌のターンオーバーを促進するのにも欠かせない栄養素なので、ビタミンB2、B6をとることで代謝を促し、メラニン色素の排出をサポートしてくれます。

ビタミンC、Eの抗酸化作用との相乗効果で、シミができるのを防ぎます。

L-システインのサプリメントをとりいれるメリット

陽を浴びる女性

サプリメントの良い点は、体の中から美容をサポートしてくれるという点です。

毎日、保湿対策や紫外線対策など、シミを予防するためのスキンケアに力を入れていると思いますが、それは自分の手が届く範囲でしかできていないのではないでしょうか?

しかし紫外線は空から降り注いでいますから、顔や腕、膝下だけで受け止めているわけではありません。

背中など手の届かない部分や頭皮など日焼け止めを塗りづらい部分にも当然降り注いでいるのです。

また、手の甲や首など、年齢が出やすい部分もしっかりと美白対策をしたいものですが、高価な美白美容液を顔以外のところにたっぷりと使うのは、経済的にも難しいでしょう。

ですから、体の内側からケアできるサプリメントを取り入れることで、化粧品やスキンケアだけでは限界のあった美白対策も効果的に行えるようになるのです。

後ほどご紹介しますが、L-システインは食品にも含まれています。しかしながら、美白対策に必要な量を食事だけで補うことは難しいため、効率よく摂取するためにはサプリメントが役に立つのです。

L-システインの副作用は?

L-システインは、過剰摂取しなければ特に深刻な副作用を起こす心配はないとされています。

食事でとれるL-システインはそれほど量は多くありませんし、サプリメントは1日の摂取目安量が示されています。その量を守って服用すれば問題ないでしょう。

まれに起こる副作用として報告されているのは、以下のような症状です。

  • 吐き気
  • 下痢
  • 腹痛

など。

ただし、用法・容量を守って服用していればほとんどないことですので、心配はいりません。

L-システインを含む食べ物

L-システインは、量は少ないものの、食べ物にも含まれています。
「シスチン」という形で食べ物に含まれていますが、特に肉類に多いことがわかっています。

L-システインを含む肉類

L-システインは、肉類に多く含まれますが、いくつか代表的なものをご紹介します。

  • 豚肉(ロース)
  • 鶏胸肉
  • 牛肉(赤身)
  • レバー
  • ハム

L-システインはアミノ酸ですから、筋肉の部分に多く含まれます。肉を食べる時はなるべく脂肪分の少ない部位を選ぶと良いでしょう。

その他の食材

野菜や果物にはあまり含まれていません。

  • 大豆
  • 小麦胚芽
  • 卵(卵黄)
  • ナッツ類
  • ごま
  • ブロッコリー
  • にんにく

などに含まれていますが1日の必要量を取れるほど多くの量は含まれていません。

何か一つに偏ることなく、様々な食材を幅広く食べることが大切です。

メチオニンが含まれるものを食べる

L-システインを食材から直接とる以外にも、メチオニンをとることでL-システインを増やすことができます。
メチオニンは体内でL-システインを生成します。

メチオニンは体内では合成できない必須アミノ酸の一つで、

  • 肝臓で毒素や老廃物を排出するサポートをする
  • アレルギー症状の緩和
  • 老化防止
  • 育毛・発毛などのヘアケア効果

などが期待できる成分です。

肉類、魚介類をはじめとして、牛乳やチーズなどの乳製品、豆腐や納豆などの大豆類に含まれます。
食事でタンパク質をとることを意識すれば、無理なくとれる栄養素です。

ただし、お酒をよく飲む人は注意してください。
アルコールを摂取する量が多いほど、肝臓で消費されるメチオニンの量も多くなります。

せっかくとったメチオニンもL-システインになる前に消費されてしまいますので、過度な飲酒は控えましょう。

L-システインをとるときの注意

腕で×印をつくる女性

L-システインは、用法・容量を守ってとっていれば特に問題はありません。ただし、以下の場合は気をつけてください。

ビタミンCサプリと一緒にとるとき

美白目的で、L-システインと一緒にビタミンCのサプリメントをとっている人もいると思います。

含まれている成分がビタミンCだけであればよいのですが、中にはL-システインが含まれている商品もあります。

そのような商品とL-システインのサプリメントを同時にとると、L-システインの過剰摂取となってしまう場合があります。

ですので、L-システイン以外に美白目的でサプリメントを併用する場合には、必ず内容物を見て、L-システインの有無を確認しましょう。

数ヶ月様子を見てみること

L-システインは肌のターンオーバーを促し、できてしまったメラニン色素の排出を促す働きもあります。

しかし、肌が生まれ変わるのには時間がかかります。一般的に、「肌のターンオーバーは28日周期」といわれますが、これは10代後半から20代前半の健康な肌についての周期であり、年齢を重ねるごとに時間が伸びていきます。

40代~50代になると1.5倍~2倍かかることもあり、1ヶ月サプリメントを服用したくらいでは効果が実感できない可能性があります。

ターンオーバーによってメラニン色素が排出されているかどうかをみるには、少なくとも3ヶ月は必要でしょう

サプリメントでシミやそばかすの改善を目指すなら、3ヶ月~6ヶ月ほど続けて様子を見てください。

L-システインさえとっていれば良いわけではない

L-システインにはメラニン色素ができるのを防ぐ働きがありますが、だからといってL-システインさえとっていれば絶対にシミができない、というものではありません。

いくらサプリメントをとっても、普段の紫外線対策を怠ったり、過剰に紫外線を浴びれば、サプリメントを飲んでいるくらいではシミを防ぐことはできないでしょう。

サプリメントは薬ではなく、健康食品です。食事ではとりきれない栄養素を補う目的でとるものですから、これさえ飲めばシミがなくなるわけではありません。

サプリメントをとりいれながら、日頃の紫外線対策も大切だということを忘れないでください。

サプリメントで効果を実感できない時は薬もあり

食事で十分なL-システインをとれていない、サプリメントでも今ひとつ効果を実感できないという場合には、L-システインを主成分とした市販薬もあります。

また、皮膚科などの医療機関でもL-システインが配合された薬を処方してもらうことも可能です。

医師にみてもらえれば、肌の状態を判断しながら適切な薬を処方してもらえるでしょう。

サプリメントはあくまでも食品であるため、L-システインが配合されていたとしても、必ずシミ、そばかすが改善される保証はありません。

その点、医薬品は臨床実験を経てその効果効能が実証されているものです。

どうしてもシミ、そばかすが気になる、レーザー治療などの方法ではなく飲み薬でなんとかしたいという人は、皮膚科で相談してみましょう。

まとめ

L-システインは、メラニン色素が作られるのを防ぎ、肌のターンオーバーを促してできてしまったメラニンを排出する働きも期待できます。

食べ物からとることもできますが、十分な量を取ることは難しいため、サプリメントを利用するのが効率的です。

過剰摂取をしなければ副作用の心配もありません。サプリメントをとるときには、用法・容量を守って摂取するようにしましょう。

美肌サプリの代表格でもあるL-システインをとって、シミのない美白美肌を目指しましょう!

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