- #スキンケア
- #敏感肌
- #肌トラブル
季節の変わり目になると「肌荒れしてガサガサ」「赤みやかゆみがつらい」とお悩みではありませんか?
日本には四季がありますが、近年は春と秋が短くなる傾向が見られ「夏が過ぎたら一気に冬」と感じられるほど二極化してきています。
この記事では、季節の変わり目に起こる肌荒れや赤み、かゆみの原因、スキンケアで改善する方法を解説します。
正しいスキンケアで、季節の変わり目の肌荒れを予防することができるため、お悩みの人はぜひ参考にしてください。
いつもと同じスキンケアをおこなっていても、季節の変わり目になると肌荒れしてしまう人は非常に多いものです。最初に、季節の変わり目に肌荒れが起こる5つの原因から見ていきましょう。
日本は非常に気温差の激しい国です。
2022年に観測された東京の気温は最低気温が-3.5℃、最高気温が37.0℃を記録しています。
気温差はなんと40℃以上にもなります。
参考:気象庁
気温が高い夏は毛穴が開き皮脂分泌が活発になりますが、気温が低い冬は皮脂分泌や水分量が低下します。
同じ人でも夏はオイリー肌(脂性肌)、冬は乾燥肌になる人もいます。
特に気温が変化する季節の変わり目になると、肌が温度変化に対応できず肌荒れを起こしやすくなります。
日本の夏は高温多湿ですが、冬は低温で湿度も低下します。季節の変わり目は、湿度の変化も大きく、肌がゆらぎやすくなります。
乾燥肌や敏感肌の人は、湿度の低い冬になると肌の水分が奪われ、より乾燥に悩まされることも少なくありません。
気温や湿度の変化に肌が対応できなくなると、肌のバリア機能が低下し肌荒れや赤み、かゆみが出やすくなります。
社会問題にもなっているPM2.5や黄砂は、健康をおびやかすだけでなく、肌荒れにもつながります。
特に冬から春にかけてPM2.5が上昇する傾向があり、黄砂は3~5月に上昇します。
参考資料:環境省 微小粒子状物質(PM2.5)に関するよくある質問(Q & A)
ニュースやネット情報で、上昇する時期に肌荒れを起こす人は、これらが原因になっている可能性があります。
どちらもちょうど季節の変わり目に起こるため、原因が特定しづらいですよね。マスクや眼鏡などを活用して予防しましょう。スキンケアでの対策はのちほど説明いたします。
冬から春にかけての季節の変わり目は、花粉のシーズンになります。
鼻水や目のかゆみだけでなく、皮膚に花粉が付着することで肌荒れを起こす場合もあります。
目の周りは皮膚が薄く、こすったり掻いたりすると、赤みやヒリヒリがひどくなってしまいます。花粉症やアレルギーは適切な治療を受け、なるべく顔を摩擦しないようにしましょう。
季節の変わり目に肌荒れや赤み、かゆみがあるときは、気をつけてスキンケアをおこなわなければなりません。
間違ったお手入れや肌刺激で悪化させないよう、正しいスキンケアでサポートしましょう。
季節の変わり目の肌荒れ時には、極力メイクを薄くしてクレンジングの負担を軽くすることをおすすめします。
軽めのメイクだと、ジェルタイプやミルクタイプでもきれいに落とせ、うるおいを保ちやすくなります。
熱いお湯を避け、ぬるま湯できれいにメイクや汚れを落としましょう。
洗顔は、スキンケアでは欠かせないお手入れですが、選ぶ洗顔料を間違うと肌荒れが悪化してしまうため注意が必要です。
特にスクラブ洗顔やAHAなどのフルーツ酸が配合された洗顔料は、バリア機能をさらに低下させる恐れがあるため、肌荒れ時には使用をお休みしてください。
ヒアルロン酸やアミノ酸などが配合された、マイルドな洗顔料をしっかりと泡立てて、泡のクッションで包み込むようにして洗います。
赤みやヒリヒリを感じるときは、しっかり泡立てた洗顔料をふわっと肌にのせて、軽くなじませたあとぬるま湯で洗い流します。
敏感肌用や乾燥肌用の洗顔料で、洗顔料を肌に置く時間を極力短くし、必要なうるおいの流出を防ぐことが大切です。
洗顔後、何もつけずに肌を放置すると肌の水分量が一気に低下していまいます。
洗顔後は、すぐに化粧水をつける習慣を身につけましょう。
化粧水を手に取り、両手で包み込むようにして肌に塗布します。
肌荒れ時は、バリア機能が低下した乾燥状態になっていることが多いため、乾きを感じるときは二度付けしてみてください。
化粧水で肌を整えたら、水分が逃げないように乳液やクリームを塗布します。
乳液やクリームには、肌にうるおいを保つエモリエント成分が配合されているため、朝晩と欠かさずにつけることが大切です。
肌状態に合わせ、朝は軽めの乳液、夜は保湿力の高いクリームなどを取り入れてみてくださいね。
日焼け止めはシミを予防するだけのものではありません。紫外線は、肌の土台である真皮まで届きダメージを受けるため、肌の機能が低下しやすくなります。
日焼け止めはSPF20程度あれば日常の紫外線は予防でき、なおかつ肌負担が軽いため肌荒れ時には使用しやすいです。
日焼け止めは人により、紫外線吸収剤が合わない人、紫外線拡散剤の酸化亜鉛が合わない人などがいます。肌荒れや敏感肌でお悩みの人は、紫外線拡散剤(ノンケミカル)の酸化チタンのみで作られた日焼け止めが、肌荒れ時にはおすすめです。
季節の変わり目の肌荒れ時に気をつけたいことを以下にまとめました。シンプルで誰にでも簡単にできることばかりなのでぜひ参考にしてみてください。
コロナ禍が通常生活に戻りつつある今、攻めのスキンケアの人気が非常に高まっています。
ニードルコスメや高濃度のビタミンC美容液、レチノール化粧品などを使っている人もいるでしょう。
美肌ケアには効果的ですが、肌荒れ時は落ち着くまでお休みしましょう。
バリア機能が低下した肌に、攻めのスキンケアを使用すると肌荒れが悪化する可能性が高まります。
なるべく低刺激な保湿成分や、肌荒れ予防有効成分が配合されたスキンケアをお使いください。
季節の変わり目の肌荒れ時は、バリア機能が低下した肌状態のため、必要以上に角質を落とすことはおすすめしません。
通常のクレンジングや洗顔料で老化角質や汚れを落とし、ピーリングやゴマージュなどはおこなわないようにしましょう。
肌への摩擦回数が多いと、必要な角質まで剥がれやすく、赤みやヒリヒリを感じやすくなってしまいます。
スキンケアの塗布はコットンの使用を避けて、手でやさしくおさえるようにおこなってください。
特に気をつけたいのが洗顔時で、タオルがごわごわしていたり繊維が固くなったりしていると拭き取り時に刺激になってしまいます。
肌荒れ時には使い捨ての「洗顔タオル」「フェイシャルタオル」などを使用するのがおすすめです。
「クレンジングタオル」と呼ばれているものもあり、どれも30~60枚くらい入っており、顔に当てて水気を吸い取れるため肌摩擦が生じにくいです。
ドラッグストアやネット通販でも取り扱いがあり、500~1,000円程度で購入できます。
肌荒れ時は早く治したいからと、あれもこれも肌につけたくなる人がいるかもしれません。
肌荒れ時には普段は大丈夫なスキンケアでも、何かの成分で刺激を感じる場合があります。
早く肌荒れを回復させたいときは、シンプルかつうるおいを保つスキンケアが効果的です。
「化粧水+クリーム」または「化粧水+乳液」などの組み合わせもおすすめです。
「季節の変わり目に肌荒れしてしまったから化粧品を変えたい」という場合は、ちょっと待ってください。
初めての化粧品は、肌荒れ時でなくても肌に合うかどうかは使ってみないとわかりません。
肌荒れ時は、配合成分の何かが肌刺激になる可能性があるため、初めての化粧品を使うことはおすすめしません。
新しい化粧品に切り替えるときは、肌荒れしていないときにチャレンジしましょう。
寝不足が続くと肌が荒れたという経験はありませんか?
「肌は夜作られる」といわれるように、睡眠中に分泌される成長ホルモンが肌の修復をサポートします。
また、睡眠に導く「メラトニン」という睡眠ホルモンは、血糖のコントロールに深い関わりがあることがわかっています。メラトニンは活性酸素を除去し、美肌に導くホルモンなのです。
睡眠をしっかりとることは、肌荒れ改善に非常に効果的なのです。肌荒れ時には「いつもより少し早く寝る」を習慣化させましょう。
季節の変わり目の肌荒れ時におすすめのスキンケア成分を紹介します。低刺激で敏感肌にも使いやすい成分なので、スキンケア選びの参考にしてみてください。
セラミドは角質層にある天然の脂質成分で、肌のバリア機能をつかさどる重要な役割を果たしています。
そのためセラミドが不足すると、肌荒れしやすくなってしまいます。
不足したセラミドはスキンケアでおぎなうことができ、バリア機能が低下した肌をサポートします。
セラミドには「ヒト型セラミド」「糖セラミド」「類似セラミド」などの種類があります。
おすすめなのがヒト型セラミドで、人が持つセラミドに似た構造を持っているため、肌なじみや浸透性よいのが特徴です。
化粧品に配合されるヒト型セラミドは6種類あり、セラミド+(数字またはアルファベット)で表示されます。セラミドNG、セラミド2などと書かれているのでチェックしてみてください。
複数のセラミドが配合されているほうが、より肌荒れケアには期待できるため複数配合のスキンケアがおすすめです。
ヒアルロン酸は肌の表皮や真皮にもあり、水分を保持する働きを持ちます。
高分子のヒアルロン酸は、肌の表面にとどまり水分を引き寄せうるおいを保つ効果があります。
また分子を小さくし、浸透を高めた「加水分解ヒアルロン酸」や肌なじみを良くした「アセチルヒアルロン酸Na」などがあります。
美容医療で人気の高い「ヒアルロン酸注射」は、シワやハリの改善目的の治療に使われています。また、ひざの潤滑剤や関節の炎症暖和剤として使われていたり、白内障手術の際には眼球保護にも使われたりしている成分です。
参考資料:美容成分大全P69/岡部美代治著/ナツメ社
角質層内の天然保湿因子(IMF)の約40%はアミノ酸でできており、うるおいを保つ役割があります。
アミノ酸は非常に種類が多く、約20種類あります。アミノ酸は、体内で合成されない「必須アミノ酸」と体内で合成できる「非必須アミノ酸」に分類されます。
スキンケアに配合されるアミノ酸は、肌の水分量を保つ保湿効果やターンオーバーをサポートする効果があります。
アミノ酸は、スキンケアの保湿剤やヘアケア製品にも多く使われている成分です。肌が敏感になっているときは、アミノ酸配合のスキンケアや洗顔料をチェックしてみましょう。
コラーゲンは、肌の真皮層に多く含まれており、ハリや弾力を保つ働きがあります。
実際のところコラーゲンは分子が大きく肌内部には浸透しません。肌表面に保護膜を作り乾燥や外部刺激から肌を守ります。
スキンケア成分は、肌に浸透しないと意味がないと思われがちですが、高分子のコラーゲンが肌を包み込むことで守りのケアができるため、肌荒れには効果的な成分なのです。
分子を小さくし浸透を高めた「加水分解コラーゲン」や、水溶性部分を抽出し浸透させやすくした「水溶性コラーゲン」などがあります。
季節の変わり目に肌荒れしたときには、低刺激なベース成分で作られたスキンケアがおすすめです。
グリセリンはとろみのある成分で、しっとりとしたうるおいを肌に与えます。肌をうるおいで包みこみ角質層の水分蒸発を防ぐ、頼もしいベース成分です。
グリセリンは、バリア機能をサポートする働きもあります。
化粧水をつけたら、うるおいを抱え込めるようオイル成分配合のスキンケアで仕上げましょう。
低刺激で安全性の高いオイル成分なら、ミネラルオイルやワセリンがおすすめです。
肌がヒリヒリして通常のスキンケアが浸みるときは、これらのオイルで肌を保護しましょう。
ただし、肌の水分蒸発を防ぐのに効果がありますが、美容効果は期待できません。
ミネラルオイルはベビーオイルに配合されていることが多く、酸化しにくいオイルなので1本持っておくといいでしょう。
美肌効果もほしいという場合は、ホホバ種子油やスクワラン、アルガンオイルやマカデミア種子油などがおすすめです。
1年間に季節の変わり目は4回到来します。そのたびに肌荒れを起こしてしまう人は、普段から低刺激かつ高保湿のスキンケアの使用がおすすめです。
スキンケアと同時に紫外線対策と良質な睡眠を得て、季節の変わり目の肌荒れを回避しましょう。
肌が荒れた時はまずはシンプルな化粧水、そしてシンプルなクリームです。肌荒れが治まってきたら美容液などを取り入れましょう♪