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KNOWLEDGE OF SKIN CARE
VOL.
47
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おでこの脂・皮脂がすごい!おでこの角栓ケアと脂を抑える方法とは

ベタベタする、テカる、生え際にニキビができやすい…。おでこは皮脂が出やすいため、さまざまな肌トラブルが起こりがちです。

気をつけて洗顔していても常にトラブルが気になるという人も多いです。

おでこは頬などに比べて分泌される皮脂量が多く、また、髪の生え際にも接している特殊な部位です。
そのため、おでこは他の部位に比べて気を使ったケアをする必要があります。
白クマ博士とネコ助手がおでこの皮脂・角栓のケア方法を詳しく解説するのでぜひ参考にして下さい。

おでこは皮脂が出やすい!角栓トラブルも起きやすい

おでこにあぶらとり紙を使う女性

おでこはTゾーンと呼ばれる皮脂量が多い部位に属します。
Tゾーンとは、おでこと鼻筋をつなぐ英字の「T」のような形をした範囲のことで、皮脂量が多いのが特徴です。

Tゾーンの皮脂量が多い理由は、他の部位に比べて皮脂を分泌する組織である皮脂腺が多いためです。

そもそも皮脂とは、体から分泌される天然の脂で、固体と液体の脂が混ざり合ってできています。

皮脂は厄介者のように思われていますが、自然に分泌されるからにはしっかり役割を持っています。具体的には、肌を柔らかく保ったり、外部刺激から肌を守ったりする役割です。

皮脂がないと乾燥して肌はガサガサになり、外部刺激にも弱くなって健康な状態を維持できなくなってしまいます。

このように、適量の皮脂は健康で美しい肌のために必要なのですが、過剰な皮脂は肌に悪影響を与えます。
その一つが角栓です。

角栓は古くなった皮膚由来のタンパク質50~70%に、皮脂が30~50%混ざることで形成される塊(かたまり)です。通常の汚れとは違い、洗い流すことが難しいのが特徴です。

過剰に分泌された皮脂そのものによって引き起こされる肌トラブルと、皮脂が混ざることで形成される角栓によって引き起こされるトラブルをまとめると次のようになります。

  • テカリ
  • 毛穴の黒ずみ
  • 毛穴の開き
  • ニキビ
  • 肌荒れ

皮脂や角栓は長い時間空気に触れていると酸化する性質があります。酸化した脂は皮膚の炎症のもとになるので、早めにケアする必要があります。

ホルモンの影響も。おでこの皮脂が増える原因は?

おでこの肌を気にする女性

さまざまな肌トラブルの原因になる皮脂。
おでこの皮脂がひどくなってしまう原因は何なのでしょうか?順番に解説します。

男性ホルモンの影響

代表的な男性ホルモンの一種であるテストステロンは皮脂分泌を活発にする作用があります。

「男性ホルモン」と聞くと、女性には関係ないように思いますが、実はテストステロンは女性の体にも存在します。

女性のテストステロン濃度は男性の5~10%程度とされており、排卵日付近で最も多く分泌されます。
つまり、生理周期によるホルモンバランスの変動で皮脂分泌が活発になる時期があるということです。

年齢

脂分泌量は10代から増え始め、30代がピークになります。

思春期はニキビができやすいので皮脂分泌が活発と思われがちですが、ピークは30代なのです。

30代になってから「昔に比べておでこがテカりやすくなった気がする」と感じるのはこのためです。

年齢の影響で増える皮脂分泌は、根本解決が難しいため「分泌された皮脂をどうやってケアするか」という対処療法的なケアを考える必要があります。

乾燥

「乾燥した肌」と、「皮脂が過剰な肌」は、一見すると真逆のように感じられます。しかし、肌の乾燥は過剰な皮脂分泌を引き起こす原因になります。

人の体には健康的な状態を保つ恒常性があります。恒常性というのは、何か変化があった時に元の状態に戻そうとする働きのことです。
傷口にかさぶたができて皮膚が再生されたりするのは、皮膚の恒常性が保たれているためです。

肌が乾燥した状態を察知すると、うるおった状態に戻そうとします。

皮脂には肌を乾燥から守る働きがあるため、乾燥を察知した肌はいつもより皮脂分泌を活発にさせるのです。

このように、「乾燥しているのに皮脂分泌が過剰」というのはインナードライ肌とも呼ばれます。

おでこに角栓ができる原因

皮脂が気になるおでこには、ポツポツとした角栓もできがちです。

角栓は、最初から角栓として生えてくるのではなく、古くなった皮膚に皮脂が混ざって毛穴に溜まることで徐々に形成されていきます。

では、おでこに角栓ができてしまう理由をチェックしていきましょう。

ターンオーバーの乱れ

ターンオーバーとは、肌の新陳代謝のことです。

ターンオーバーがうまく働いていれば、新しい皮膚が作られるとともに、古くなった皮膚は垢として排出されます。

個人差がありますが、新しく作られた皮膚は28日~45日ほどで排出されます。ところが、バランスの悪い食生活、睡眠不足、ストレスなどさまざまな要因でターンオーバーの周期が伸びてしまうことがあります。

すると、古くなった皮膚が毛穴に蓄積し、そこに皮脂が混ざって角栓の形成につながるのです。

前髪による刺激

おでこに特有の現象として前髪による刺激が挙げられます。

前髪を下ろしたヘアスタイルは、おでこに髪が常に触れている状態になります。
肌は外部からの刺激を受け続けると、乾燥しやすくなり、角層が硬くなります。角層が硬くなると古くなった皮膚の排出もうまく行かず、角栓が詰まりやすくなるのです。

さらに、前髪に整髪料を付ける場合は、整髪料に含まれる油分などの成分が肌への負担となり、角栓を悪化させる可能性があります。
おでこにニキビができやすいのはこのような前髪による刺激が一因です。

トリートメントの洗い残し

おでこは、「顔」と「髪」の境目です。

顔と髪は別々に洗うという人がほとんどなので、特に生え際のあたりは、顔に使う洗顔料、髪に使うトリートメントの洗い残しが起こりやすいです。
トリートメントには、髪や皮膚に残留しやすい成分が含まれているので、お湯ですすいだだけではなかなか落ちません。

トリートメントに含まれる成分がおでこに残り続けることで、正常なターンオーバーの妨げになり、角栓の形成につながることがあります。

おでこの皮脂・角栓を抑える方法

では、おでこの皮脂や角栓はどのようにして抑えればよいのでしょうか?
自宅でできる方法や、注意点を解説するので、できることから実践してみて下さい。

皮脂を抑制する成分が配合された化粧品を使う

皮脂を抑制する成分としては次のようなものが挙げられます。

  • 大豆種子エキス、大豆エキス
  • 米エキス
  • ビタミンB6
  • グリチルレチン酸
  • 塩酸ピリドキシン

これらの成分は皮脂腺の働きを抑えて、皮脂の分泌を抑制します。

普段のスキンケア化粧品を、上記のような成分が配合された化粧品に切り替えることで手軽に皮脂を抑えることが期待できます。

洗浄力が高めの洗顔料を選ぶ

顔を洗う女性

おでこの皮脂や角栓が気になる人は、洗浄力が高めの洗顔料を選びましょう。

「肌のためにはマイルドな洗顔料を」という考えが定着していますが、誰でも・どんなときでもマイルドな洗顔料が正解というわけではありません。

脂性肌の人はマイルドな洗顔料だと汚れを落としきれず、酸化された皮脂がさまざまな肌トラブルの原因になります。
洗浄力が高めのアイテムを選ぶことで、過剰に分泌された皮脂をしっかり除去し、肌トラブルを未然に防ぐことにつながります。

よく泡立つ洗顔料は、洗浄力が高い傾向にあります。しっかり泡立てて、気になる部位を集中的に洗うようにしましょう。

生え際の洗い残しに注意する

入浴の際は、生え際の洗い残しに注意しましょう。特にトリートメントは肌につくと落としづらいため注意する必要があります。
生え際の洗い残しを防ぐコツとしては、次のポイントが挙げられます。

  • 髪→顔→体の順で洗う
  • 生え際から頭皮側へ数cm程度は洗顔料で洗う

お風呂で洗う順番を髪→顔→体の順にすることで、髪を洗ったとき顔に付着したトリートメントを次のステップの洗顔で洗い流す事ができます。

また、生え際から頭皮側へ数cm程度、洗顔料をはみだして洗うのがおすすめです。

髪につけたトリートメントが流れてしまうのを気にする人もいますが、髪の中間~毛先についていれば十分効果を発揮するので、根元は多少洗い流してしまっても問題ありません。

保湿を忘れず行う

洗顔後は、保湿を忘れずに行いましょう。

皮脂が過剰に分泌される原因の一つは乾燥、と解説しました。乾燥に最も注意が必要なタイミングはお風呂上がりです。

洗顔によって一度皮脂が取り除かれるため、入浴前よりも水分量が低下する「過乾燥」と呼ばれる現象が起きます。
お風呂を上がってタオルで拭いたら、すぐに化粧水、乳液・クリームをつけましょう。お風呂で古い皮脂を取り除き、すぐに保湿することで新しい保湿膜で皮膚を保護できます。

前髪がおでこに触れないのがベスト

前髪をヘアピンで留める女性

前髪がおでこに当たった状態は角層を硬くし、ニキビや肌荒れの原因になります。
できれば前髪がおでこに当たらないようにするのが理想的です。

ヘアスタイル的に難しい場合は、自宅にいるときだけでも良いので、ヘアクリップなどで前髪を上げておくのがおすすめです。

また、前髪に付ける整髪料にも注意しましょう。成分によっては皮膚への刺激となり、皮脂や角栓を悪化させる原因になります。

整髪料をつける場合も、なるべく少量にする、帰宅したら早めに洗い流すなど、肌への負担とならないよう気をつけましょう。

やりがち!おでこの皮脂・角栓ケアでやってはいけないこと

さて、皮脂・角栓ケアにおいてやってはいけないことがあります。
誤ったケアを行うと、肌を傷つけ、跡が残ったり色素沈着が起きたりするのでしっかりチェックして気をつけましょう。

角栓を押し出す

おでこの角栓が気になるからといって、指で押し出すのはやめましょう。

角栓は指で押すと出てくることがあり、すっきりした気になりますが、無理やり押し出す行為はさらに毛穴が開く原因になります。

ましてや、爪を立てたりするのはとても危険な行為です。傷口から炎症が起こって腫れたり、出血したりします。
ひどい場合には跡が残ることもあるので、自分で角栓を押し出す行為は避けましょう。もし気になる場合は美容皮膚科に相談して適切なケアを受けましょう。

熱いお湯で洗顔する

顔を洗う水の温度が高いほど、皮脂を落とす力がアップします。しかし、おでこの皮脂を取り除こうとして熱いお湯で洗顔するのはNGです。

熱いと感じる温度のお湯は軽いやけどのように皮膚を傷つけてしまう恐れがあります。

温度の目安としては湯船にはるお湯よりも少しぬるめの32~36℃くらいです。洗顔する時のシャワーは32~36℃くらいに設定しましょう。

ごしごしこする

皮脂や角栓が気になる時は、つい、ごしごしこすりたくなりますがこれも間違ったケアです。

肌をごしごしこすると、角層が刺激を受けて色素沈着の原因になります。
また、摩擦によって細かな傷が発生し、そこから細菌が入って炎症が起きてしまう事もあります。

特に、入浴中は皮膚が多くの水分を含んでふやけた状態で、いつもより摩擦に弱くなっています。この状態で強い摩擦がかかると肌は簡単に傷ついてしまします。

洗顔は泡の弾力で洗うイメージです。泡立てネットなどを使って密度の高い泡を作り洗顔しましょう。
フェイスブラシを使う場合は、柔らかめのものを選び、極力こすらないようにしましょう。

まとめ

おでこの皮脂や角栓が気になる人に、原因と対策、やってはいけないケアを紹介ました。

ホルモン、年齢、乾燥など、さまざまな要因でおでこの皮脂や角栓は悪化してしまいます。

対策するには皮脂を抑制する成分を配合した化粧品を使うことや保湿、洗顔料の洗い残しに注意することなどが挙げられます。

やさしく洗いながらも過剰な皮脂は落とす、保湿をしっかりやって乾燥を防ぐ、前髪などの刺激を避ける・・・手間はかかるかもしれませんが、丁寧なスキンケアが美肌をもたらします。ぜひ一緒に頑張りましょう!

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