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KNOWLEDGE OF SKIN CARE
VOL.
26
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マスクで肌荒れ・赤み・かぶれがひどい!スキンケア対策は?

外出時はマスクをつけるのが当たり前になりました。この変化にともなって、マスクによる肌荒れや赤み、かぶれなどの肌トラブルを抱える方が増えています。

ただ、肌荒れが起きても完全にマスクを外すことはまだまだ難しいですよね。
そこで今回は、マスクによる肌荒れ・赤み・かぶれを抱える方に向けたスキンケア対策を紹介します。

白クマ博士とネコ助手が、トラブル例やスキンケアについても詳しく解説するのでぜひ参考にして下さい。

マスクによる肌荒れ・赤みのトラブル例

マスクによる肌荒れ・赤みのトラブル

マスクによる肌荒れにはいくつかの種類があります。

肌荒れの中でも、見た目に与える影響が大きい「赤み」に注目して、どのようなトラブル例があるか順番に解説していきます。

ご自身にあてはまるトラブルがないかチェックしてみて下さい。

全体的に赤みがある

肌の調子が悪い鏡を見る女性

マスクをつけている部分全体に赤みが出るトラブルです。頬、顎、口周り、鼻など顔の下半分に赤みが広がるのが特徴です。

特にマスクに当たりやすい鼻筋や、面積の大きい頬は気になりやすいポイントです。

そもそも「赤み」は、皮膚が炎症を起こして毛細血管が拡張することによって、赤く目立つようになるという原理です。
健康な皮膚は、一番表面にある表皮がバリア機能という防御機能を果たしています。このバリア機能がきちんと働くことによって、外部ストレスに強く健やかな状態を保っています。

しかし、マスクをつけることによってバリア機能が低下すると、刺激や細菌による影響を受けて炎症が発生します。
通常はしばらくすると自然に治るのですが、マスクをつけ続けると炎症が長引き、赤みが続いてしまいます。

かゆみを伴う赤み

赤みだけでなく、かゆみを伴うトラブルを抱える場合があります。

皮膚が刺激を受けると、ヒスタミンというかゆみの原因となる物質が分泌されます。

皮膚の奥、真皮と呼ばれる部分にあるかゆみを感じる神経がヒスタミンによって刺激され、その刺激が表面にまで伝わってかゆみを感じさせます。

このように、皮膚がダメージを受けると、赤みだけでなくかゆみも伴うことがあります。
かゆみを感じた部分をかいてしまうことで角層が剥がれ、さらなるバリア機能の低下や、かゆみを通り越して痛みや傷のような状態も招く恐れがあります。

赤いポツポツ・ブツブツ

肌の調子が悪く困っている女性

ポツポツ・ブツブツと、点のように赤みが広がることがあります。
これは赤みに伴ってニキビが発生している状態のことが多いです。

皮膚の生まれ変わりのリズムが乱れると、古い角質がうまく排出されずに毛穴の中に溜まります。
溜まった角質に毛穴から分泌された皮脂が混ざり、毛穴が詰まりやすくなります。

詰まった毛穴はニキビの原因菌であるアクネ菌が繁殖しやすい環境です。古い角質や皮脂をエサにして菌がどんどん繁殖し、ニキビ特有の膨らみや膿ができます。

ニキビの中心部は白く見えることが多いですが、その周辺は炎症も起こしているため赤く見えます。これが赤っぽいポツポツ・ブツブツとして感じられるのです。

赤くてヒリヒリする

頬が赤く肌荒れしている女性

赤みと同時にヒリヒリ感を覚える人もいます。

ヒリヒリする場合は、皮膚の一番表面にある角層が薄くなっている可能性があります。これもバリア機能低下の一種です。

角層が薄くなると、普段は感じない少しの刺激にも敏感に反応し、ヒリヒリした痛みに近い感覚として感じられます。
また、表面にこまかな傷がついている場合もあります。

傷がある場合は化粧水などのアイテムはもちろん、シャワーの水や、マスク内の呼気に含まれる水分も刺激になります。

マスクをつけている時、直接触れていない部分もヒリヒリと感じるのは、呼気の水分が刺激になっているためです。

赤くてカサカサする

かさつきも赤みとともによく起こるトラブルの一つです。

健康な皮膚は、一番表面にある角層が頑丈な構造になっています。詳しく言うと、角層細胞というレンガのような細胞が積み重なり、そのすき間を細胞間脂質と呼ばれる柔らかい物質が埋めることによって、外部ダメージに強い構造になっています。

しかし、バリア機能が低下した肌はこの構造が乱れてすき間が空いた状態。皮膚の内側からの水分が蒸発しやすく、乾燥を招きます。

乾燥すると角層が剥がれやすくなるので、見た目、触り心地ともにカサカサしてきます。

急に赤みが出た

今までマスクを長時間つけていても大丈夫だったのに、最近急に赤みが出始めた、という人もいます。

マスクをつけた状態は皮膚にとっては過酷な環境です。
肌荒れしていない場合も、実はギリギリの状態で保っていただけ、という可能性があります。

ちょっとした温度・湿度の変化や、ストレス、食生活の影響で皮膚のコンディションは変わります。
少しの変化と、マスクをつけた過酷な環境が重なることによって、急な赤みにつながります。

化粧品やマスクのサイズ・素材を変えてから赤みが発生した場合は、新しいアイテムが肌に合わず、炎症につながっている場合があります。

マスクによる肌荒れ・赤みが起こる原因

マスクによる肌荒れが起こる原因とは

では、マスクによる肌荒れ、赤みが起こる原因は何なのでしょうか?
主な原因4つを順番に解説していきます。

摩擦

マスクによる肌荒れや赤み、かぶれの原因として最初に挙げられるのが摩擦です。

表情の変化や顔・首の動作によってマスクと皮膚の間で摩擦が起こります。
皮膚の一番表面にある角層は、ちょっとこすられたくらいなら大丈夫ですが、継続的に摩擦が加わると剥がれてしまうことがあります。

角層が剥がれることによってバリア機能を低下させ、肌荒れや赤み、かぶれの原因となります。

マスクの形状、サイズによっては頬の高い位置、鼻筋、フェイスラインなどピンポイントで摩擦がかかることがあるため注意が必要です。
また、マスクの素材が硬い場合は摩擦の影響がより大きくなります。

蒸れ

一見するとマスク内は呼気でうるおっているように感じるのですが、実は間違いです。

いわゆる「蒸れた」状態は、バリア機能の要である角層がふやけて弱くなっている状態
バリア機能を果たす皮膚の構造が崩れやすく、肌にとっては危ない状態なのです。

この弱くなった状態にマスクによる摩擦が加わると、一気にダメージが加わり角層が剥がれてしまうことも。

また、蒸れた状態は細菌が繁殖しやすい環境でもあります。
ニキビの原因となるアクネ菌が増加し、ポツポツとした赤みにつながる可能性もあります。

マスクのつけ外しの繰り返しによる湿度差

紫外線を跳ね返す

マスクの中は、呼気に含まれる水分によって湿度が高くなりがちです。
ただし、ずっと高湿度ではなく、呼吸のリズムに合わせて小刻みに上下します。

つまり、湿度が短い時間で変化し続けているということ。
湿度の変化といえば、春から夏、秋から冬にかけてなど、季節による変化がイメージしやすいですよね。

通常は春夏秋冬の年間を通して起こる湿度の変化が、マスク内ではとても短い時間で繰り返されているのです。

季節の変わり目は肌の調子も崩れがちになりますよね。
その変化が短い時間に繰り返されるのですから、肌荒れにつながって当然です。

このように、湿度が急激に変化することも肌にとって負担になり、肌荒れや赤みに繋がります。

マスクの繊維による刺激

家庭用のマスクは、主に次の3種類の素材に分類されます。

  • 不織布
  • ウレタン

このうち、不織布マスクは飛沫の防御効果が高いので重宝されています。しかし、布やウレタンに比べると繊維が固く、人によっては刺激になる場合があります。

特に先程解説した「蒸れ」とのコンビで、バリア機能が低下しているところに繊維の物理的な刺激が加わるといつも以上にダメージを受けてしまいます。

また、毎日マスクを取り替えない場合、不織布がほつれて飛び出し、部分的に肌に刺さるように当たる場合もあります。

【重要ポイントは?】マスクによる肌荒れ・赤みを防ぐスキンケア

マスクによる肌荒れ・赤みを防ぐスキンケア

ここからはマスクによる肌荒れ・赤みを防ぐために重要なポイントを解説します。

肌荒れを防ぐ基本となる考え方をチェックしておきましょう。

まずは保湿

スキンケアする女性

保湿はスキンケアの基本です。マスクによる肌荒れ、赤み、かぶれがあるときも同じです。
適切な化粧品でうるおい成分を補い、時間が経っても乾燥に負けない状態を作ることが重要です。

保湿することによって、だんだんとバリア機能が整ってきます。肌の土台を育てるイメージで保湿に取り組みましょう。

ちなみに、マスク内の湿度が高くなって起こる「蒸れ」と、うるおいを補う「保湿」は別物です。

単に蒸れている肌は、マスクを外すなどして周囲の湿度が下がると急激に乾燥します。一方、水分、油分、保湿成分を補った肌は乾燥に強く、長時間潤いを保ち続けます。

刺激を避けつつ、清潔に保つ

ラベンダーと洗顔料

マスクによる肌荒れや赤みがあるときには、刺激は禁物です。その一方で、皮脂や汚れを取り除き清潔に保つことも重要です。

皮脂や汚れは時間が経つと空気中の酸素と結びついて肌に良くない成分になります。放っておくと赤みやニキビを悪化させる原因になるため清潔に保ちましょう。

マイルドな洗顔料を選んで適切に洗顔すればOKです。洗顔料の選び方は後ほど解説します。

実は紫外線対策も重要

UVケアで紫外線を防ぐ

肌荒れや赤みがある場合、紫外線によるダメージを受けやすくなっています。

角層の構造が乱れたところに紫外線を浴びると、さらなる肌荒れを招きます。また、皮膚の奥、真皮まで届いた紫外線は、コラーゲンやエラスチンなど肌のハリや弾力を保つのに重要な組織に大きなダメージを与えます。

紫外線は皮膚を黒くくすませるだけでなく、肌荒れの悪化、肌の老化にもつながるため、外部ダメージに弱くなっているときに紫外線対策を徹底することが重要です。

【具体的なステップ】マスクによる肌荒れ・赤みを防ぐスキンケア

頬に手を当て笑顔の女性

では、マスクによる肌荒れや赤みを防ぐには具体的にどうしたら良いのでしょうか?

今回は、自宅でできるスキンケアによる対策をご紹介します。わかりやすくステップごとに解説するのでぜひ参考にして下さい。

クレンジングでメイクオフ

クレンジングオイル

クレンジングはマルドなアイテムを選ぶのが鉄則です。

おすすめはミルクタイプやローションタイプなどの洗浄力が弱めのもの。顔全体に広げられる量を使ってメイクを浮かせ、あまりこすらず短時間で洗い流します。

「クレンジングは肌を傷つけそうだから少量だけ」と思うかもしれませんが、量が少ないとかえって摩擦がかかって刺激を与えてしまいます。
マイルドなアイテムで、摩擦がかからないよう十分な量を使うのがおすすめです。

このとき、熱いお湯をかけないように気をつけましょう。熱いお湯は皮脂をとりすぎてしまうため、マスクによる肌荒れ、赤みが出ている肌には負担になります。
36~38℃くらいのぬるめの温度設定がおすすめです。

洗顔で皮脂や汚れを清潔に

洗顔する女性

クレンジングと同じく、洗顔料もマイルドなアイテムを選びましょう。

洗顔料には、洗浄力がマイルドな弱酸性の界面活性剤が使われているものがおすすめです。代表的なものはアミノ酸系の界面活性剤です。
肌への負担を抑えつつ皮脂や汚れを洗浄できます。

また、保湿成分や適度な油分が配合されたアイテムもおすすめです。洗顔後のつっぱり感をおさえ、うるおいを補えます。

洗顔時も肌に摩擦をかけないよう、しっかり泡立てて優しくなでるように洗うのがポイントです。
肌荒れや赤みがある部分は特に優しく洗うようにしましょう。

化粧水・乳液・クリームで保湿

マスクによる肌荒れや赤み対策で重要になるのが保湿です。

荒れてバリア機能が低下した肌をケアし、健やかな状態へ整えるためには、まずはうるおいで満たすことが重要です。

洗顔が終わったら化粧水で水分を補いましょう。
ただし、マスクによる肌荒れや赤みのある肌には、化粧水がしみることも。

もししみる場合は、敏感肌用の化粧水に切り替えるか、それでも無理な場合には化粧水は無理してつけなくてもOKです。代わりに、化粧水よりしみづらい乳液・クリームで保湿しましょう。

乳液・クリームは保湿力の高いものを選ぶのが重要です。
ヒト型セラミドやヒアルロン酸など高保湿な成分が含まれるアイテムがおすすめ。

最近では、保湿成分に加えて、グリチルリチン酸2K、アラントインなど肌荒れを防止する成分が配合されたアイテムも多数発売されています。

もし乳液やクリームもしみる場合には、ワセリンを薄く伸び広げるなどのシンプルなケアにとどめましょう。最低限の保湿になり、乾燥を防いで肌を守ってくれます。

紫外線対策

照りつける太陽

紫外線対策といえば日焼け止めですが、肌荒れしているときは刺激になる人もいます。

なるべく低刺激処方と表示されている赤ちゃんにも使えるような日焼け止めを選びましょう。

刺激が気になる人や、肌荒れの程度がひどい人は日焼け止めは使わず、帽子や衣類、日傘で対策するのがおすすめです。

パックなどのスペシャルケアは控える

マスクによる肌荒れや赤みがあるときは、パックなどのスペシャルケアは控えましょう

肌荒れしているときに保湿は重要ですが、パックのシートが長時間肌に触れていることで、荒れた肌には負担になることがあります。

保湿ケアは、敏感肌用のアイテムを使って、なるべく肌の上に物を乗せないケアがおすすめです。

また、いつも使っている洗顔料にスクラブが入っている場合があります。肌荒れしているときには禁物なので、チェックしてみて下さい。

マスク着用時の注意点

マスクをつける時にも注意点があります。

スキンケアに加えて、マスクのつけ方を工夫することで肌荒れや赤み対策ができるのでチェックしてみましょう。

自分に合った素材・サイズ・形状のマスクを選ぶ

マスク選びは肌荒れや赤みにとって非常に重要です。
敏感肌の人でも、マスクの種類を買えるだけで肌荒れが良くなったり悪くなったりします。

  • 素材

    まずはマスクの素材が自分に合っているかチェックしましょう。
    布マスクやウレタンマスクは柔らかく肌当たりが良いのですが、ものによっては蒸れやすい場合があります。布やウレタンを選ぶ場合には通気性の良さを意識しましょう。
    不織布マスクは通気性がよく蒸れづらいというメリットがある一方、繊維による刺激を感じる人がいるため注意が必要です。
    とはいえ、不織布マスクは高い飛沫防止効果が確認されているため、選ばざるを得ない場合もあります。

  • サイズ

    素材選びが難しい場合はマスクのサイズを調整することで肌荒れ対策をしましょう。
    顔に対して小さすぎるマスクは摩擦が強く働き肌への負担となります。特にプリーツタイプの不織布マスクはサイズが小さいと肌との摩擦がピンポイントで起こるため要注意です。
    無理なくフィットするサイズ感のものを選びましょう。

  • 形状

    マスクの形状は、主にプリーツ型と立体型があります。
    プリーツ型はひだになっているので、口や表情の動きにも柔軟に対応します。プリーツの広げ方を調整することで形を変化させられるのが大きなメリットです。
    ただし、プリーツの凹凸が肌に当たり刺激になる場合があるので、なるべくプリーツを広げてマスクと肌との間に空間を作るように意識しましょう。

    立体型は鼻や唇に当たりづらい形状になっていて、マスクとの間に空間ができやすいのが良い点です。口紅をつけていてもマスクへの付着が抑えられるというメリットもあります。
    一方、顔の形に合わせてデザインされているためフェイスラインに密着しやすい特徴があります。フェイスラインに肌荒れや赤み、かぶれがある場合には注意が必要です。

毎日新しいマスクに取り替える

マスクは毎日新しいものを使いましょう
不織布マスクであれば新品を、布マスクやウレタンマスクは洗濯したものを使いましょう。1日つけたマスクは呼気による高湿度と雑菌にさらされたものです。
また、肌と触れたことによる皮脂や汗、汚れも付着しています。

皮脂や汚れは時間が経つと酸化され肌に良くない物質になるため、次の日も同じマスクをつけるのは危険です。必ず毎日取り替えるようにしましょう。

なお、布マスクは、洗濯のときにマスクに洗剤が残っていることがあるため、すすぎをしっかり行うなど工夫が必要です。

マスクの水分をこまめに吸い取る

マスクをつけているときは、こまめに水分を吸い取るのが理想です。
特にウレタンマスクや厚めの布マスクは水分を含みやすい性質があります。

夏場に汗をかく場面や、雨に濡れる場面はさらにケアが必要です。
ただでさえ呼気で蒸れている上、直接的に水分を含むとマスクの中は非常に高湿度な状態が長く続いてしまいます。

湿っていると感じたらティッシュや乾いた布などを使ってマスク内側の水分を拭き取るようにしましょう。

マスクの中に1枚ガーゼを忍ばせて、定期的に交換するという手もあります。
不織布マスクの場合、ひどく濡れたり湿った場合は新しいものに取り替えるのがおすすめです。

マスクの肌荒れ対策:まとめ

マスクによる肌荒れや赤み、かぶれについて詳しく解説しました。
マスクが常態化した現代、肌に悪いからという理由で外して過ごすのはなかなか難しいです。
ただ、正しいスキンケアやマスクの付け方をすることで肌荒れ対策ができます。

繰り返す肌荒れを防止して、健やかな肌へ導くために、今回の記事を参考にして日々の生活に取り入れてみて下さい。

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