脂肪酸はオリーブ油、牛脂、ヤシ油などの天然の油脂を加水分解することで、グリセリンと脂肪酸に分解され、得ることができます。
化粧品に使われるのは炭素数12以上の高級脂肪酸で、低級脂肪酸は刺激性や臭気があり、使用されません。ちなみにここでいう高級や低級は分類上のもので善し悪しとは関係ありません。
また脂肪酸には飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、があり、不飽和脂肪酸は酸化しやすく、使用する際はビタミンEなどの抗酸化剤と合わせて使用する必要があります。
高級脂肪酸は、乳液やクリームの油性原料として使用されたり、石鹸の原料となったり、エステル油の原料、界面活性剤の原料、など非常に重要な成分です。
主な脂肪酸としてオレイン酸、ステアリン酸、ミリスチン酸、リノール酸、リノレン酸などがあり、また最近では合成石油化学の発達により、イソステアリン酸などの合成脂肪酸の使用も増えてきています。