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KNOWLEDGE OF HAIR CARE
VOL.
02
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アミノ酸系シャンプーに使われる界面活性剤(洗浄成分)

シャンプーの品質を決める「洗浄成分」は界面活性剤と言われるものです。アミノ酸系シャンプーとはアミノ酸系の洗浄成分を使用したシャンプーのこと。

洗浄剤全体の詳しい説明は シャンプーに使われる洗浄成分(界面活性剤)の知識 に譲りますが、ここではアミノ酸系シャンプーに使用される界面活性剤の種類やそれぞれの特徴を解説したいと思います。

アミノ酸別
アミノ酸系 界面活性剤の一覧

グルタミン酸系

表示名:ココイルグルタミン酸Na、ココイルグルタミン酸k、ココイルグルタミン酸TEA、ラウロイルグルタミン酸Na、ラウロイルグルタミン酸Na、ラウロイルグルタミン酸k、ラウロイルグルタミン酸TEA、ミリストイルグルタミン酸Na、ステアロイルグルタミン酸Na

特徴:グルタミン酸系は、アミノ酸系の中でもしっとりとした使用感の洗浄剤です。泡立ちや洗浄力は控えめになり、さっぱり感はあまりありません。潤いや硬い髪のまとまり重視の方におすすめです。

アラニン系

表示名:ココイルメチルアラニンNa、ラウロイルメチルアラニンNa、ラウロイルメチルアラニンTEA、ココイルアラニンTEA、ミリストイルメチルアラニンNa

特徴:アミノ酸系の中でもバランスのいい洗浄剤です。なかなかの泡立ちと適度な洗浄力、すっきり感を併せ持っています。仕上がりも重くならずにフワッとしたスタイリングも可能です。

グリシン系

表示名:ココイルグリシンNa、ココイルグリシンK、ココイルグリシンTEA

特徴:アミノ酸系の中ではすっきり感、洗浄力、泡立ちが高く、石けんに似た使用感の洗浄剤です。
他のアミノ酸系が弱酸性で使用されるのに対し、グリシンは中性~アルカリ性で洗浄力を発揮します。そのため髪に対してはややきしみを感じやすく、逆に肌に対しては泡切れがよくさっぱりとした使用感です。

タウリン系

表示名:ココイルメチルタウリンNa、ラウロイルメチルタウリンNa、ココイルメチルタウリンタウリンNa、ミリストイルメチルタウリンNa、ステアロイルメチルタウリンNa

特徴:泡量は少ないもののきめ細かい泡立ち、適度な脱脂力、泡切れもよくさっぱりと洗えます。仕上がりとしてはバランスの良いタイプで、重くもならずサラサラに洗い上がります。

サルコシン系

表示名:ココイルサルコシンNa、ココイルサルコシンK、ココイルサルコシンTEA、ラウロイルサルコシンNa、ラウロイルサルコシンK、ラウロイルサルコシンTEA、ミリストイルサルコシンNa

特徴:サルコシン系は、初めて作られたアミノ酸系の界面活性剤です。アミノ酸系の中でもやや特徴的で、洗浄力や泡立ちが強く、旧表示指定成分でもありました。最近はあまり使われません。

アスパラギン酸系

表示名:ラウロイルアスパラギン酸Na、アシル(C12,14)アスパラギン酸TEA

特徴:アミノ酸系の中では新しい洗浄剤。バランスの良いタイプです。泡立ちもよく適度な洗浄力で、すっきりとした使用感です。

アミノ酸系界面活性剤の合成方法と特徴。「ココイル」や「Na」の意味とは?

アミノ酸系界面活性剤は、アミノ酸・脂肪酸・アルカリ剤 を合成することで作られます。つまりこの3つに何を使うかで性質が変わってきます。
ココイルグルタミン酸TEA」を例に解説すると、「ココイル」の部分が脂肪酸を表し、「グルタミン酸」がアミノ酸を、「TEA」がアルカリ剤を表しています。
上記でアミノ酸による特徴を解説しましたが、ここからは使用される脂肪酸とアルカリ剤による特徴を解説します。

アミノ酸系界面活性剤の合成方法と特徴

脂肪酸は天然の油脂から得られる成分

まず脂肪酸とは何か、というと天然の油脂に含まれている成分です。(天然の油脂とは、オリーブ油やヤシ油、椿油、牛脂、馬油など植物性・動物性のオイルのことです)この油脂を加水分解するとグリセリンと脂肪酸に分かれます。

脂肪酸にはラウリン酸ステアリン酸リノール酸、オリーブオイルに多く含まれるオレイン酸などいろいろな種類があります。この脂肪酸はクリームや乳液などの油性原料、石けんや界面活性剤の原料として欠かすことのできない非常に重要な成分となります。

脂肪酸の部分にラウロイルとついている場合はラウリン酸が、ステアロイルはステアリン酸が、ミリストイルはミリスチン酸が使われています。「ココイル」についてはヤシ油から得た脂肪酸、という意味で、ヤシ油は大部分がラウリン酸なので、ラウロイルとほぼ同じ特徴となります。

脂肪酸による特徴 ラウロイル≧ココイル>ミリストイル>ステアロイル

アルカリ剤による特徴

アミノ酸と脂肪酸を反応させ、アルカリで中和させることで界面活性剤が出来上がります。その時に使われるアルカリ剤によっても出来上がる洗浄剤の特徴が変わります。

使用されるアルカリ剤には基本的にNa(ナトリウム)k(カリウム)TEA(トリエタノールアミン)、の3つがあります。それぞれの特徴は、kがさっぱりタイプ、TEAはしっとりタイプ、Naはバランスタイプとなります。

やはりアミノ酸の影響が一番大きい

「アミノ酸・脂肪酸・アルカリ剤」この3つによりアミノ酸系洗浄剤の性質が変わるのですが、やはり使われる「アミノ酸」による影響が一番大きいです。

例えば洗浄力の強い脂肪酸「ラウロイル」としっとりアミノ酸の「グルタミン酸」、さっぱりの「Kカリウム」を合成した「ラウロイ ルグルタミン酸K」とその逆の「ミリストイルメチルアラニンNa」を比べた場合、感覚による所もありますが、ラウロイルグルタミン 酸Kの方がしっとりと洗い上がります。アミノ酸シャンプーを選ぶ際の参考にしてください。

アミノ酸系シャンプーの基本的なパターン

ここまで、どの洗浄剤を使うかで同じアミノ酸系シャンプーでもかなり性質が変わる事を説明しました。

よくあるパターンとしては、しっとりタイプのアミノ酸系シャンプーにはココイルグルタミン酸TEAが、泡立ちよくさっぱり感、さらさらした洗い上がりのシャンプーを作る場合はココイルメチルアラニンNaやラウロイルメチルアラニンNaがよく使用されます。

ただ、シャンプーの洗浄剤は複数を組み合わせるのが常識で、アミノ酸系を複数、さらにベタイン系など他の洗浄剤も組み合わせ、より良好な洗い心地や仕上がりを得られるように工夫します。とはいえ、やはりベース(一番多く配合される洗浄剤)に何を使うかは仕上がり感にかなりの影響があります。

アミノ酸系シャンプーを選ぶ際には、まずベースとなる洗浄剤をチェックすることで、どのようなタイプか、また品質もある程度分かります。自分の髪質や髪の状態にあったシャンプーを選んで、サラサラヘアーを目指しましょう!

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